今日もまた順調に“ふ”としている

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今朝、ふと思い出した。
学生時代、キャンパス内の人目につきにくい非常階段の踊り場で、テントを張って三週間ほど生活していた奴がいたことを。

 

 

クラブハウスのシャワーを使い、食事はキャンプ道具一式を取り揃えていたので、自炊したり、売店で買ったりしていた。
その目的や意味なんてのは訊かなかった。
ただ、そんなことやったら “面白い” 。
その思いだけが彼が突き動かしていたのだと思う。

 

 

 

日が暮れて、キャンパスから人が消えた後は読書などをしていたらしい。
警備員が巡回しているから、迂闊に行動はできない。
トイレはギリギリのタイミングで済まし、音楽はヘッドフォンで微音で聴いていたそうだ。
時には、便意に負けることもある。
ってことで、それ用のビニール袋まで用意していたのは感心した。

 

 

晴天の夜には素晴らしい夜空が眺められたそうだ。
彼は徹底的に一人を楽しんでいた。
そのテントを張った場所から得られる様々なもの全てを独り占めしていた。

 

 

彼のこの試みは、生活のすぐ近くに絶景と冒険があることを私に教えてくれたんだった。
私は彼が羨ましかった。
自分もそんな誰も思いつかない、誰もやろうとしないことを自分だけで行動に移したかった。
でも、やらなかった。

 

 

 

今思えば、やればよかったと思う。
真似すればよかったのだ。
パクればよかったのだ。
多少、嘲笑されるかもだけど、そんなのやってしまえば屁でもなかったはずだ。

 

 

若かりし頃はこういう尊い潔癖さがあった。
年を重ねるにつれて、図々しさもつのり、人真似なんてのは余裕綽々でできたりするから不思議だ。

 

 

かといって、若かりし頃に戻りたいわけではない。
ただ、もうちょい冒険しとけばよかったかなとは思う。

 

 

 

フランシス・フォード・コッポラが三十三歳で『ゴッドファーザー』を撮り、マーティン・スコセッシが三十四歳で『タクシードライバー』を撮ったと言う仰天極まりない事実を思い出した十二月の冷たい雨の朝に。

 

 

 

三十三歳、それは私がDOODLIN’ BARBER SHOP を開店した年齢なのである。

 

 

話が支離滅裂になってきたところでクールに去ろうと思う。

 

 

 

股旅。

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