日本語かっこいい

酷い暑さと書いて「酷暑」。

暑さで朦朧とする意識の中、日本語ってやっぱりステキだなと嘆息する。
私が高校時代から大好きなザ・クラッシュのアルバム「白い暴動」。
アルバム四曲目に収録されている超名曲  “White Riot” をどストレートに超直訳して日本でのアルバムタイトルにしたのだろう。
これってどうなのよ?
と思った青い時期もあったが、今は良いと思う。
すこぶる良いと思う。
日本語表記もなんだかカッコイイ。
響きも形もグッとくる。
四十路後半ともなると、いろいろとこうなってくるのだろう。
今まで「ん?」と感じてたことも、「イイじゃない!」と思えてくる不思議。
多分みなさんもきっとそうなのだろうと思う。
でも、甲本ヒロト先輩は、昔何かの番組で
「色々不安だろ?なあ、イライラするしなあ。
それなあ、大人になっても不安だし、50過ぎてもイライラするから、そのまんまでいいんじゃないすか。
物事解決するよりも、イライラしたまんまでいいじゃん。うん。」
てなことを言ってて笑っちゃったんだけど、これはこれで「そうだよなぁ」とも思う。
どうにかなることとどうにもならないことがある。
それがちゃんと分かっててればオッケーなんじゃないかと。
そう思う。
この画像の私が手にしている『白い暴動』は、1977年に発売されたオリジナル盤で、しかもライナーノーツを書いているのが大貫憲章さんだったりして、ちょっとした御自慢の逸品なのである。
それを見たお客さんの中澤さんが「これと同じものをヒロトとマーシーが手にとって聴いてたのか〜」と言ってて、ハッとしてグッと来た。
そうなのである。
この頃はまだデジタル音源ってのは普及してないから、それはつまり、このレコードから聴こえてくるのはその当時鳴った音そのままってことなのだ。
42年前に鳴り響いた音と、ほぼ同じ音が今店で流されている……
なんてスペクタクルなのだろう。
わざわざいちいち音楽をレコードで聴く醍醐味がここにあるなと思った。
オリジナル盤にこだわるコレクターの方々の気持ちが少しだけ分かり始めた四十八の夏であった。
股旅。

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