もしかしたら、そこにもいるのかも

息子と一緒に読んだ星新一の短編が面白かった。

とある古い建物、そこには幽霊たちが住んでいて、訪れる人々を驚かし遠ざけることでその建物を維持していた。
しかし、いよいよ取り壊しとなることが決まり、作業員たちが重機とともにやって来る。

幽霊たちはポルターガイストを起こしたり、あの手この手で妨害しようとするが、作業員たちは全く怖がらず、バッシバシ建物を壊し始めるのだ。

自分たちの無力さと時代の変化を痛感した悪霊たちは、とぼとぼと引越しすることになったんだったんだったん。

ってこんな話なんだが、こんなことが彼方此方で起きているんだろうな〜きっと、なんて想像すると世の中が面白く見えてくる。

三年後に閉店が決まった新所沢PARCOにも、きっとたくさんの霊たちが、その情報を聞きつけて慌てふためいていることだろう。

私が小学六年のときに新所沢PARCOは出来た。
それまで都心まで行かないと買えなかった輸入物のプラモデルが歩いて買いに行ける。

あのときの喜びも、嘘ついて早退して映画『フットルース』を観に行ったのも、中学の開校記念日に『ロッキー4』をみんなで観に行ったのも、ナムコランドでゼビウスにハマったことも、遠い日の花火のようになるのだろうな。

これも時代の流れか。
自分も六年前に新所沢を離れた身。
嘆く資格はありゃしないか。

跡地はどうなるのかな。
面白い展開になるとイイな。

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