在りし日の歌

「行きたい!行きたい!」
と八歳息子が念仏のように唱えているので、これは願いを叶えてあげねばならんなと、地元所沢の娯楽の殿堂 “西武園ゆうえんち” に家族三人で行ってきた。

息子の目当てはもちろんアレ。
『ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦』である。
コレがもう最高だった。
月並みな言葉になるが「感動」した。

こりゃもう一発観たいな!
と思ったのだが、息子は二度と観たくないと言う。
何しろ怖かったのだそうだ。
「どうせ作り物だし〜」とか
「安全に作られてるっしょ!」とかって感覚がまだないのだ。

ニセモノだとは分かっている……
けどもしかしたらひょっとして!!
ってまだ強く考えてしまうお年ごろなのだ。
可愛いもんだ。
僕はいつ、そういう感覚を捨ててしまったのかな。
いつだろ。
いつかな。

フジファブリックの “陽炎” という僕の大好きな曲がある。
少年時代の在りし日の記憶を綴った名曲だ。
ちょっと気持ち悪いことを言うが、僕はこの曲を聴きながら、自分の在りし日を偲ぶのではなく、いつか息子がこういう瞬間を生きるんだな〜
って、それを想像して胸をほわほわさせている。

同じく、フジファブリックの “若者のすべて” という曲でも、いつか息子もこういう恋愛、出会いと別れを経験するんだな〜
ってジーンとしたりしている。
ね?気持ち悪いでしょ?

無くした何かがあったとしても、それを取り戻したいとは思わない。
今ある何かをこれから大切にしていけたらなと思う。

ともあれ『ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦』。
超オススメです。

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