それもまた股旅

さて今日はどこを散歩するべかな……

と思案し始めたときには、ほとんど答えが決まっていることが多い。

丘に行くか
湖に行くか

今日の気分は湖だった。
目的地を決めたら、次はどの道にするか。
これをイメージするときが楽しいし気持ちが良い。
腹の奥底がふぁふぁ〜んとなる。

散歩はスペクタクルだ。
毎回何かしらの発見がある。
今朝の発見は通りがかりの家の庭に積み上げられた謎のミカン。

儀式的な何かなのか
それとも装飾的なものなのか

その答えは風の中なのである。

遠出をし、何泊かするようなものだけが「旅」ではない。
私が散歩中に、ふと思い立ち通ったことのない未知の道を歩く。
これもまた「旅」なのである。

クロマニヨンズのギタリストである真島真利先輩の初の著書『ROCK & ROLL RECORDER』が面白い。
自身のレコードコレクションを自伝的に紹介してるっつーね。
ファン垂涎のディスク・ガイドだ。
たまらんです。

そこかしこに魔法の言葉たちが散りばめられてたのは期待通り。

“僕が好きなロックンロール、パンク・ロックは、バカな風でバカじゃなくて、不真面目な風で真面目で、どこか間違っているようで、なんか一理ある、みたいな感じなんです。
ロックンロールは、眉間にしわを寄せて聴くものではなくて、笑うものです。
ギャグやユーモアという観点を見失うと、ロックンロールの本質も見失うことになりかねません……”

だなんて言葉があって、僕が日頃目指している店の形、いや人生の形が、まさしくそれで、こうやって説得力ある言葉にしてくれてありがたいな〜と。

ホントありがたい。
いつかお礼をしなくちゃ。

股旅。

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