特別なもの

先日、独りでクルマを走らせていたとき。
ふと「特別なもの」ってあるよなぁと思ったのです。

近頃、大友克洋さんの全集が刊行されたり、松本大洋さんの作品があらためて文庫化されたりしているのですが、このお二人って自分にとって特別な漫画家だよなぁとあらためて感じ入りまして。

大友克洋さんは私が小学生の頃から、松本大洋さんは私が浪人生だった頃からずっと好きでしてね。
三、四十年経った今も、その動向を追いかけているし、何か新しいことを始めたと聞くとドキドキワクワクするんです。

たくさん好きな漫画家、その作品がありますけど、この二人は私にとって “特別” 、文字通り “特に別” だなと。

それが何故なのかをちょっと考えてみました。
多分なんですが、兄や友人たちから「これいいぜ」と教えられたのではなく、自分で見つけたからじゃないかなと。
しかも “タイムリー” だったということ。
現在進行形で対峙してきたからじゃないかと。

で、これって音楽とか映画とかにも当てはまりまして。
バンドだったら、THE BLUE HEARTS と FISHMANS 。
アニメだったら「機動戦士ガンダム」と「ルパン三世」。
スクーターだったらベスパ。
映画だったら、ちょと挙げるのは照れくさいのですが、コーエン兄弟とエミール・クストリッアの作品が当てはまるのですかね。
(映画に関しては深くは語れないし、影響を受けまくったってわけではないのですが、多感な時期に“タイムリー” に作品に触れられたってことで……。
タランティーノ作品には、嫉妬まじりのしょうもない感情があって背を向けていた時期もあったので選外。)

この上に挙げた私にとって「特別なもの」って、私の中で鮮度がずっと保たれているんです。
古くならないし、懐かしくも思わない。
ずっと進行形で色褪せない。
そう考えると、やはり十代二十代に持ち合わせていた “感性” もまた特別だよなぁと。

数十年経ってもそうなのだから、これから嫌いになることは、よっぽどのことがない限りまずないと思うのです。
だからね。
そういう「特別なもの」たちを、よりこれから大切に出来たらなと思うのです。

五十年生きてきて、自分にとって「特別なもの」とは何か……ってのをね。
他のジャンルとかでも「はいはいこれこれ!これだよね、これ!うんうん!」と再確認していきたいです。

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