滑稽上等

おはようございます。
昨日はちょいとのんびり気味の営業。
そして今日は木曜日だというのにすでに満席のご予約を頂戴している次第。
相変わらず、荒海を航海しているようなエブリデイ。
ありがとうございます。

いつもだったら息子が起きてきて、カブトムシ採りに行こうぜ!と叫び出す時間ですが、今日はまだ。
これはチャンスとPCに向かい日記を書き始めました。
今は夏休みですからね。
息子が幼稚園に行っているうちにサラリと日記を更新ってわけにもなかなかいかないわけです。
BGMは阿部海太郎。
外からは鳥のさえずり。
過ごしやすい涼しい朝。
フィルソグー。

せっかく日記を書くのだったら、やはり写真もつけねばと思っているのですが、これが結構厄介。
毎度、どんな写真を載せるかで暫し思案しているのです。
かつては、拾って来た画像をちょちょちょいと加工して載せたりしてたのですが、今の時代それはイカンと。
なので、あれこれ自前のものでと考えているのですが、あまり自分の写真を載せるっつーのも、どこかで「自分大好きだね〜」と笑われそうで躊躇してしまうのです。
でも、一つの椅子で一人でやっている店ですから、気をつけないとワンパターンになってしまいますしね。
そりゃまあ、朝からくだらないことで悩んでいるのです。

今回の画像はセルフタイマーで撮りました。
午前六時のDOODLIN’ BARBER SHOP と私です。
白状しますと5枚は撮りました。
こうじゃないそうじゃないああじゃないと一人悶絶し、これだ!と確信したわけではない自分の写り込んだ写真を選ぶ。
はたから見たら、なかなか情けない滑稽な姿でしょうね。
でも、滑稽上等です。
そういう自分、そういう仕事への心構えで良いんじゃないかと。
勝手に納得しようと思います。

さて。
そろそろドタバタと息子の足音が聞こえてくる頃合いですかね。
こんな時間じゃカブトムシしかいないよ。
そう、クワガタを採るにはもうちょい早く行かないとなのです。
でも、息子はカブトムシが採れれば満足っぽい。
自分で見つけて、自分の手で採る。
四歳四ヶ月でそんな体験をさせられたのは良かった。
きっと息子の中でずっとずっと残る成功体験になるでしょう。
僕がそうだったように。
父が僕にそうしてくれたように。

それでは股旅。
営業前の虫採りに行って来ます。

それはただの気分さ

こんばんは。
連日、梅雨に戻ったようなジメジメ日和ですが、それほどダメージを受けるでもなく、比較的ゴキゲンな日々を過ごしております。
イイ感じです。
いろいろと。
イイ仕事が出来ている気がしますし、店の方向性もイイ感じにまとまって来ているような、そんな気がします。
イイ音楽とも出会えてる気がしますしね。
イイ新しいお客様たちとの出会いもありますし、仕事道具ともイイ出会いがありますし、カブトムシもいっぱい採れますし、相変わらず妻ちゃんと息子は僕を笑わせてくれるし。
あくまで気がするだけかもですが、でも「気」って大事じゃないですか。
極端な話、もう「気」だけでいろいろとどうにかなっちゃうようなね。
そんな気がしてしょうがないのです。
これといった物凄いこだわりがあるわけではないのですが、うちの店はこういう感じで行くのがイイだろう……ってのが、自分の中でぼんやりあって、ただただそれに従順に従って日々を過ごしているのですが、ここ最近、それを肯定してくれる方々がちょっとずつ増えているような、そんな実感がジワジワとありましてね。
まあ、ともかくイイ感じなんです。
だから、こんな湿気ヘイチャラなんです。
なので、こんな深夜に差し掛かった時間に Father John Misty の『I Love You, Honeybear』なんて聴きながら、この日記を書いています。
イイ感じです。
云うならば、フィルソグーです。
今日、来てくださったお客さんが「こんなカッコイイ男がいるんだ」と教えてくれたのがニック・ウースターと云う人で、調べてみたら「ハイハイはいはい!見たことあります!」となりましてね。
本当カッコイイおじさんで、ちょいとプロフィールを見てみたら身長168cmとあって、「おいおい!俺より1.5cm低いじゃないのよ!それに体型も親近感湧きまくりだぜ!」としょうもない喜びを感じまくったのでした。
ニック・ウースターさんは1960年生まれ。
これから目指すべく大人の男を教えていただきました。
ニック・ウースター路線、狙っていきたいと思います。
それではそろそろ。

キーワードは「意思」

ふと思い立ち、頭を丸めました。
鏡とにらめっこして自分でやりました。
頭を丸めると鏡に写るのは、誤魔化しの効かないまっさらな素の自分な気がして、ちょっと清々しい気分になるのです。
この気分とこの心地よい手触りを味わいたくて、たぶん僕は数年に一度、頭を丸めるのでしょう。
床屋としては、あるまじき行為かもですが、時折無性にやりたくなってしまうのです。

 

老眼鏡を新調しました。
いや、ここは敢えてリーディンググラスと呼びたいところです。
「老眼鏡」って言葉には、何か少し後ろ向きで自嘲気味な響きを感じるからです。
いや、別に感じないか。
このニューリーディンググラスが、ちょっととぼけた感じで良いです。
カッコつけようがない感じが良いです。
ある意味、丸刈りと相通じるものがあると思います。

 

丸刈りにこのリーディンググラスを装着すると、そこにあるのは誤魔化しようのない四十六歳の DOODLIN’ BARBER SHOP 店主がいます。

 

「人は見た目こそが全てだ……」

アンディ・ウォホールもそう言ってましたしね。

「一つの行動に生き様が出る……」

ビートたけしもそう言っていたわけです。

 

そんなわけで、清々しい朝なのです。

 

相変わらず虫に夢中な息子なのですが、先日買ってあげた虫図鑑に付録されていたDVDを一緒に見てて、以前から不思議に感じてたことを思い出しました。
あの保護色ってなんなんでしょうね。
自分の身を守るために、もしくは獲物に気づかれないために、自身の体の色や形を変化させ周囲の色に同化し見え難くするあれです。
虫が自分の意思で、周囲の色を自分の目で確認し、自分の体の形や色をメタモルフォーゼさせる……だなんて出来るわけないと思うのです。
いつの間にか、こうなってた……っつーのも説得力に欠ける。
となると、他者による導き、すなわち神様がそうしたのか……
う〜む。
何がどうなったら、ああなるのでしょうか。
人はそれを「進化」と呼ぶ?
それか、そういうことなのか。
進化ってスゲーな!
ともかく、不思議でならないわけです。
そこにある「意思」が誰のものなのか……
「意思」、そうキーワードは「意思」なのです。
そんなわけで、今僕は Iron & Wine の 「The Creek Drank the Cradle」を聴いています。
最高ですね。
すぐに「最高」って言葉を使いがちな僕ですが、この人の音楽は「最高」の中でも最高峰の「最高」です。
なんだか最近、素晴らしい音楽との出会いが矢継ぎ早で大変です。
嬉しい困り。
略してウレコマです。
さてと、そろそろ息子が起きてくる頃合いかな。
雨上がりの朝、カブトムシやクワガタも腹ペコだろうから樹液に群がっていることだろうに。
あ、今夏の夏季休業は八月二十一日(月)から八月二十三日(水)まで頂戴いたします。
ご了承ください。
それでは股旅。

時間と距離の感覚ってのは人それぞれ……

どうもこんにちは。
夏真っ盛りムードムンムンの中、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
私は息子と妻さんが幼稚園のプールに行ってしまったので、束の間の静かなひとときを過ごしております。
BGMは「キセル」にしました。
ゆるいです。
息子が仲良しの女の子にカブトムシをあげたいと云うので、今朝オスとメスそれぞれ一匹ずつ採って来ました。
先ほど、用意した虫かごにその子にあげるカブトムシを入れようと「どれにする?」と息子に訊くと、中でも元気で大きくて息子がお気に入りのを、しかもオスを二匹とメスを一匹あげると言い出したのでした。

偉いぞっ!

親バカなので、それだけで猛烈感心しちゃいました。
カッコイイことをやってくれるもんです。
先日の幼稚園の夕涼み会でも、昨年の運動会では頑なに踊ることを拒んでいたのに、猛烈楽しげに盆踊り踊っている姿を魅せてくれまして。
知らず知らずのうちに、まあほんとにもう……。
夫婦共々感涙したのでした。
今こうして日記を書いているうちにも、カブトムシのカサカサ音が定休日の店内に響いております。

カブトムシがいる床屋……

どうなのよ、それ?
と一瞬思いますが、むしろそこがイイ!
そう思えばハイパー無敵モード全開です。
あ、クワガタもいますよ。
息子は、あまりクワガタは可愛がりません。
おそらく、指を挟まれたからだと思われます。笑

時間と距離の感覚ってのは人それぞれ……
友人のオカマちゃんの言葉です。
その時間を長く思うか短く思うか。
その距離を遠く思うか近く思うか。
それは人それぞれなんですよね。

二年前、この地に移転して来ました。
距離が遠い、時間がかかると言う理由で来なくなってしまったお客さんもいれば、別に全然気にならないと来てくれるお客さんもいる。
来なくなってしまったお客さんのことを「だってしょうがないじゃない……」と諦めるのはベリーイージー。

ここで僕がやるべきこと、それはやはり時空を超える店を作らなくてはと思うのです。
DOODLIN’ BARBER SHOP 、最寄駅からバスで十分、そこからさらに歩いて四分。
その道程を経るからこその価値ある空間、接客、僕の人間性。
そういうものを作り出して行かなくちゃだなと身が引き締まる思いに包まれる真夏の昼間です。
さてと。
久しぶりに、Eastern Youth でも聴きますかね。
それでは股旅。
ってことで、その次は奥田民生の『股旅』聴きます。

そういうの良いね

さっきコンビニに寄ったら、某日本人バンドのライブチケット販売の広告が貼ってあって、どれどれなんつって見てみたら、このチケット代がなかなか可愛らしい高価格で驚きました。
 
私が高校生の頃、RCサクセションやブルーハーツのコンサートにちょくちょく行ってたのだが、思えばあの頃のチケット代は安かった。
クリスマスのRC武道館公演が4000円ぐらい。
ブルーハーツも3300円ぐらいだったと記憶している。
ジュンスカの汐留PITのライブチケットなんて2500円ぐらいでしたもの。
お小遣いやお年玉や、内緒でやった日雇いの引っ越しバイト代などで、充分に賄える値段だったから行けたのだな〜としみじみ。
 
今の価格じゃ、とても行けない。
いや、そりゃ大好きなアーティストのライブだったら、それなりに出したいし、出すし、そこは惜しまないけども……ともかくまあ気持ちは甚だ複雑なのである。
 
「昔は労働者階級の叫びを歌ってたようなバンドがさ、今となっては金に余裕のあるオッサン達しか行けないようなチケット代で来日公演をする。
俺としては、金のない若者たちがいけるような値段設定にして欲しいんだよね。
そういう若者たちにこそ聴いてもらいたいような曲やアルバムを作って欲しいよ。
無茶だし無理なこと言っているのはわかっているよ。
これはあくまでしょうもない偏った戯言。
ただ、俺は行かない。もういい。」
 
一回りほど年上のお客さんが言っていた言葉です。
お客さんの言いたいことは、たくさん伝わってきました。
しょうがない、本当にとてもしょうがないことなんだけども、なんだかこうムズムズする。
なんかこうね……もどかしいですね。
 
そんな僕は、大好きなMOGWAIってバンドが、九月に発売するニューアルバムに先駆けて新曲を YouTube に公開したと聞きつけて、猛ダッシュでアクセスしました。
思いの外、かなりポップでアルバムへの期待は膨らむばかりなのですが、私が気になったのは(YouTubeを観ていると「これ好きだったら、こんなのも好きでしょ?」的な他のアーティストの曲がリンクされているじゃないですか、それで見つけた)Daughter ってバンドで、これがもう凄く良くて身震いするぐらいだったのです。
 
こういうの嬉しいけど、困ります。
音楽ってのは、どれだけ素晴らしい音楽を聴いても決して満腹にはならない。
むしろ、もっともっとイイ音を欲するようになってしまうのです。
この辺でベリー最高に良い塩梅で収めることが出来たら良いのですが、全然全く出来ません。
ホントほとほと困っているのです。
 
写真で私が持っているギターは、Gretsch “G6138” 。
これは高校時代からの友人カワサキくんのものなのですが
「テッペーの店に似合うと思うんだよね……よかったら飾ってよ!」
と十数年前から無期限でお借りしているものなのです。
 
「宝の持ち腐れ」って言葉がジャストフィットしそうでありますが、このギターのお陰で自分の店の指針が出来たと云いますかね。
ある意味、シンボル的なものになったいるわけです。
私の中で。
 
なんか、そういうの良いじゃないですか。
 
ま、そんなわけでそろそろ仕事します。
 
股旅。