きっといるに違いない

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今、うちの息子は こびと に夢中でして。
彼は本気で こびと は存在するのだと信じているのです。
こびと図鑑を取り出して来ては、ああでもないこうでもないと研究をしておりまして。
「お父さんは、どの こびと が好きなの?」と訊くので
「う〜ん……お父さんはやっぱりバイブスマダラかな!」と応えると、「じゃあ探しに行こうぜ!」と私の手を取るのです。

 

近所を散策していると、道端にクルリと丸まった枯葉が落ちてました。
「あっ!」
息子は急いで駆け寄り枯葉を拾い上げ、「これ!バイブスマダラの草笛だよ!」とはしゃぐのです。
バイブスマダラと云う こびと は、音楽と薬草が大好きで、その薬草を丸めた笛を吹くとハトが鳴くような音が出るのです。

 

どこかでハトの鳴き声が聞こえると息子は「バイブスマダラだ!」と表に飛び出します。
でも、その姿はどこにもありません。
電柱の上にはハトが一羽。

 

「あいつがバイブスマダラみたいな音出しているのかなぁ……」

 

息子よ、それは正解だ。

 

「こびと を捕まえるんだ!」と鼻息荒く、近くの空き地に虫取り網と虫かごを持って行き、こびと が好むリズムを奏で、それに合わせて音にならない口笛を一生懸命吹いている息子と一緒にいると、

 

「いや、もしかしてホントに こびと っているのかもしれないな!」

 

と思えてくるから不思議です。

 

「ほらいたっ!」

 

と息子が大はしゃぎで こびと をいつか捕まえたとしても、そんなに驚かないかもなぁ……だなんてぼんやり考えてしまう今日この頃なのです。

 

今、ネットでたまたま見つけた Robohands って人の “Green” というアルバムを YouTube で聴いているのですが、これがとても良くてですね。
レコード出てないのかな?
と調べてみたら、一応あるにはあるみたいなのですが、外国のサイトばかりなんです。
CDも出てないみたいだし、でも、YouTube でただで全曲聴けちゃうわけだから、別にいいのかもですが、何がどういう仕組みになって、こういうアルバムをリリースしているのかがとんとわかりません。
でも、良い音楽がいっぱい転がっているんですよね〜
これって、アーティストにとっては良いことなんかな。
どうなんだろ。
そんなわけで、何方か Robohands の “Green” をレコードでゲットしてください。
おっとそれから、バイブスマダラを見つけたら捕獲しといてください。
ちょっと我が家で飼育してみたいので。

 

よろしくお願いします。

 

 

みんな違って みんな良い

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近頃、短髪刈り上げ志向のお客様方が求める仕事のクオリティが、グイグイ上がってきているのを感じます。
その要求に応えねばと幾つものバリカンを駆使しているわけです。

 

DOODLIN’ BARBER SHOP にあるバリカンは全部で八つ。
とりわけ、画像に載せた六つが大活躍しています。
そのどれもがそれぞれ素晴らしい仕事をしてくれる。
作り出す表情もそれぞれ全部違う。
“みんな違ってみんな良い……”ってのは、まさしくこのことであるに違いないぜと嘆息が止まらないわけです。

 

もちろんハサミも重要、櫛だって当然大事。
これといったこだわりもなく、仕事を続けてきたなと思っていたのですが、気づけば私もいつの間にやら理容師歴二十数年。
そりゃ長く使い続けている道具も多々あるわけで、何故それなのかを上手く説明は出来ないのだけれども、これじゃなくちゃダメだなってのはあって、それってすなわち「こだわり」なのかもなぁとちょっとだけ思い始めました。

 

カットクロスとシェービングケープとエプロンは中村商店さん。
帽子はDECHO、もしくは文二郎。
スニーカーはアディダスのCAMPUS。
いつの間にやら、これらがユニフォームみたいになってました。

 

 

いつの間にやら……これが重要。
狙ってやると、どうにもわざとらしくて我ながら鼻持ちならない。
気負うことなく、なんだか気づいたらそうなっていた……これがイイ。
我ながら好感が持てるっつーわけです。

 

機会があったら、今度はハサミと櫛についても語らせてください。
身につけているものたちに関しては「だって好きなんだもん」。
これしか言えません。
これもまた多くを語ると嘘くさくなるのでやめておきます。

 

さてと。
そろそろ寝ましょうかね。

 

DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 拝

 

《追伸》
新作Tシャツ、ただいまご予約ご注文承り中です。
今月末に数をまとめましたら、ご注文分プラス若干数で制作に入ります。
かなり良いものが出来そうな予感がムンムン。

 

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

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その圧倒的なリアルとファンタジーの間で

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SPECIAL OTHERS ACOUSTIC が素敵に響く朝。
外壁に作られた小さな蜂の巣をどう駆除すべきかをぼんやり思案している朝なのです。

 

先日、妻さんと一緒に免許証の更新をしに所沢警察署に行ってきました。
妻とは誕生日が二日違い、そしてたまたま更新年が同じ、しかもお互いゴールド免許。
なかなかの偶然の揃い踏みだったわけです。

 

夫婦で更新に来たことを悟った受付の女性は、ちょっと驚いた様子で「一緒に更新なんてイイですね〜」と言ってくれました。
でも、講習を受け持った女性教官には、講習後に免許証引き換え用紙を受け取る際に妻のことを「え?娘さんですか?」と訊かれ膝から崩れ落ちて歯を全部折れてしまいました。

 

いやいや、それは幾らなんでもないでしょ!

 

と心の中で絶叫したのですが、以前、息子と公園を散歩してたらベンチに座っていた爺さんに「お孫さんかい?」と言われたことがあったことを思い出しました。
ずいぶん前、近所の定食屋で働く女性のことを、ずっと店主の娘さんだと思っていたら実は店主の奥さんだったって大いなる勘違いをしたことがあったことも思い出しました。

 

あれか……あの感じか……

 

自分が思っている以上に自分は老けて見られているっつー圧倒的現実を痛感している朝でもあるのです。

 

というわけで、親愛なる皆々様おはようございます。

 

SPECIAL OTHERS ACOUSTIC の次は、高田漣さんの『LULLABY』でも流しましょうかね。
近頃、どうにも高田漣さんの紡ぐ音が心に沁みるのです。
高田漣さんと云えば、言わずもがな伝説のフォークシンガーである高田渡さんの息子さんなわけで、どうやったらこの二方のような父子間の音楽性の継承というのが出来るのかな〜と思案させられるのです。
ちょっと憧れちゃうんですよね。

 

ボクはしがない床屋のおやじさんではありますが、何かしらを息子に伝えたいって思いが強いようです。
そんなのは息子が勝手に引き継ぐべきことをチョイスするものだってのはわかっているのですが、さりげなくそれをコントロール出来たらイイなぁなんて気持ちの悪い思いを抱いているわけです。
ダメですか?

 

さてと。
そんなわけで、今週も頑張りましょうかね。
ここ最近、数年ぶりのご来店となるお客さんが相次いでおりまして。
どれもこれも嬉しい再会でありまして。
そういうタイミングなのかも知れませんね。
この仕事続けてきて良かったなとしみじみ感じ入っております。

 

ともあれ、ありがとうございます。

 

DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 拝

 

 

その先が見たい

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昨日今日とのんびりな午前ってこともあって、それじゃあこの好機を逃す手はないぜと庭の芝刈りと裏庭の草刈りをしている。
自分的には、これらもれっきとした仕事なので暇なことへのうしろメタファーはない。
何しろ店主独りで商っている身。
髪切りだけが仕事ではないのだ。
家族の後ろ盾があってこそ、店も維持できるというわけなのである。

 

そんなわけで、この日記を仕上げたら、また裏庭へとダイブしようと思う。
トカゲ、てんとう虫、バッタも出てきてて裏庭には早くも初夏の気配を感じた。

 

それはさておき、息子がレンタルしてきたDVD『STAND BY ME ドラえもん』と『GODZILLA ゴジラ』(2014年)と『毎日かあさん』が、どれも面白くてちょっと感動すらしている。
今朝、早起きして観た『キングスマン』も猛烈に面白かった。
多分きっとボクの面白ハードルが低くなっているってことではない。
多分きっと世の中には面白い物事がいっぱいあるってことなのだと思う。
それを感じられるか感じられないかは自分次第。
これからの余生は、つまらないなと顔をしかめることなく、どんどん面白がっていきたい。
さすれば、もしかしたら自分も面白い人間になれるかもしれない。
そしたらベリーラッキーだ。
ベリベリハッピーだ。

 

さてと。

裏庭が呼んでいるぜ。

Have You Ever Seen the Sea

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昨夜、息子(五歳一ヶ月)がベッドから落ちた。
幸いベッド下に布団が置いてあったので事なきを得たわけなのだが、そこに必ず布団を置くことを忘れずにいたのは妻ちゃんだ。
いつ何時でも、もしかしたら……と不測の事態をイメージして彼女は行動している。

 

正直なところ、ボクは息子は今まで落ちたことはないし、もう五歳なんだし落ちるなんてことないんじゃないかなぁ……と高を括っていたのだからゾッとする。
そしてゾッとしたとともに感動もした。

 

息子はちょっとだけ泣き声をあげたが、どこを痛がるでもなく御不浄へ行き、それからすぐにグッスリと眠りに落ちた。
ひょっとしたら、このように知らず知らずのうちに、妻ちゃんに息子も僕も命を助けられているのではないか……だなんてことを想像したからだ。
妻は「そんなことは当たり前だ」と取り合わないが、その彼女の「当たり前」に心動かされるのである。

 

話はとんと変わる。

 

中学生の頃、次兄がよく観ていたので一緒になって夢中になった『君は海を見たか」というドラマがある。
ショーケンこと萩原健一主演で脚本は倉本聰。
その他スタッフは「北の国から」のチームが担う人間ドラマだ。

 

それから三十数年、ボクの知っている限りでは一切再放送されなかったのだが、ここに来ていきなりケーブルテレビで再放送が始まったのだから小躍りが止まらない。

 

何しろ、ボクがこのドラマから受けた影響は計り知れないものがあるのである。

あまり口にしたことがないが、実はボクはこのドラマを見て日本大学藝術学部を志したのだ。
あれは高校生のとき。
次兄に借りた「君は海を見たか」の脚本を読んだのが切っ掛けだった。
読んでいると画面が脳裏に浮かびテーマ曲であるショパンの「ワルツ第10番ロ短調」が流れ出すのだ。

 

そんなことは今までなかったから驚いた。
文章でココまでイメージを喚起させることが出来るのだ。

まさに天才の所業とはまさにこのことだなと感じた。

ボクもそんなものをいつか書いてみたいな〜とおこがましくも思ったのが始まりだったのだった。

 

学生時代、しょうもない脚本をいくつか書いたが、その全てはこの「君は海を見たか」を教科書代わりに書いたものだ。
その後いくつかの脚本に目を通したが、これを超えるものにはまだ出会っていない。
上手いとか下手とか好きとか嫌いとか、そういう視点ではない上での話だ。

 

そして、今第三回の途中までを観たのだが、三十数年経ってもそのパワーは全く衰えておらず、ボクの胸を搔きむしりまくってくれる。
ただ視点は変わった。
今はボクも息子を持つ父親だ。

 

あ、書き忘れたがこのドラマはざっと

 

“一流企業に務める主人公一郎は早くに妻を亡くし、一人息子の正一、妹の弓子と暮らしている。
正一の世話は妹に任せきりで、家庭など顧みない仕事人間の一郎だったが、正一がウィルムス腫瘍で余命三ヶ月と医師に告げられてしまう。
息子の病気をきっかけに、一郎は父と子のふれあいを取り戻そうとする……”

 

こんな感じの物語である。

 

 

かつてはイメージしても到底届かなかった主人公の父親の気持ちが少しわかるようになった。
だから、みんなショーケン演じる主人公を責めないでおくれよと心底思う。
全十一回、心して観よう。
目をそらさずにね。
こういうドラマ、映画をまた作ってくださいよ。
よろしくお願いします。
あ、金曜深夜に放送中のドラマ『宮本から君へ』はいずれ伝説のドラマに必ずなると思います。
見逃せないですな。