スマートに生きるということ

休日!しかも晴天!

この二拍子が揃ったら、朝から草刈 & 芝刈 にせっせと精を出すってのが、この時季のお約束なのです。

気張らないでコツコツと!

毎回、妻さんにそう諭されて、それを念頭に草 &泥 と戦うのですが、毎回やり過ぎてしまう。

夕方くらいに、やけに体が重いし痛くなって気づくのです。
また、やっちまったな〜と。

やっているうちに「せっかくだから!」に支配され始めてしまうんですよね。
せっかく、汗だく泥まみれになったんだから……
せっかく、ココまでやったんだから……
このまま勢いで、やってしまおう!となってしまうのです。
幾つになっても。

なんかこうね、もうちょっとスマートになりたいんですよね。
身体ももちろんですが、ここで言っているのは立ち居振る舞いとかライフスタイルとか佇まいとか雰囲気のことです。

スッと止める。
サッと引く。
ソッと見せる優しさ……ふふふ。

そんな感じになりたいんですよ、ホントは。

先日観た映画『BLUE/ブルー』がたまらなく良くて、今も余韻がずっと続いてて、松山ケンイチさんが演じた主人公(連敗続きのボクサーの)瓜田が、なんだか五十歳の自分にとって、これからどう生きていくべきかって指針になるような人物で、それはもうともかく私の心にとっても響いたんです。
今風に言えば、“刺さり” ましたってとこですかね。

昨日、ふと息子が大切に飼っているヒガシニホントカゲ(その名も“トカボンド”)の飼育箱を見たら、トカボンドが水浴びをしてて、その姿がたまらなく可愛かったのです。
トカゲは好きなのですが、んもうっ可愛いんだから!って感じることはあまり無くて、なんだか新鮮でした。
飼い始めて一年半、そろそろ逃してあげようよと息子に提案するたびに即却下されているのですが、もうちょっと見守ろうと思い直しました。
とりあえず、伴侶となるメストカゲを捕まえましょうかね。

うん、今日もちゃんとスマートに生きられてる……はず!

音楽でつながって行く

友人が営んでいるカッコイイ床屋さんの SNS をぼんやり眺めていたら、店主の趣味全開なクルマやバイク、スケートボードの投稿を見て感銘を受けた方々が、新規のお客さんとして来てくれている、それが嬉しい……

なんてことが書かれてて “あ、イイな〜” と私も嬉しくなったのでした。

と、同時に

うちのお客さんは音楽好きな人たちが多いかも……そうか、これも同じような作用なんだなとさらに倍嬉しくなったのでした。

オレはこういうのが好きなんだ!

と発信して、それに共感してくれた方々が店に足を運んでくれる……こんな幸福なこともなかなかないですよね。

そりゃ「この店は合わないな〜」と背を向ける方々もいるでしょうけどね。
そこに気を使ってみてもしょうがないじゃないでスカ。

よりコアな方向に進むんだぜ!
と鼻息荒く決心したのは十五、六歳の頃だったと記憶しています。
だからもう、しょうがないんです。

そんなの全くコアでもなんでもないぜと罵られてもイイんです。
ちょっと負け惜しみっぽく思われても、全然気にしない……と言えばウソになりますが、虚勢を張って突き進むしかないんです。
虚勢は張るけど去勢はされないぜ!ってヤツです。

とまぁ、そんなわけで、こういう気分のとき&こんな季節はジャマイカ音楽、とりわけ SKA が聴きたくなってしまうのは私だけではないはず。

で、最近店でよく流しているのですが、“SKA のmix CD を作ってよ” って言われることが多くてですね。
別に敷居が高いわけじゃないけど、タイミングを逸してなかなか作れないまま時間ばかりが過ぎ去ってまして。

ここで一念発起、サクッと選曲してみます。
ちょうど、来月五日で DOODLIN’ BARBER SHOP も17周年を迎えることですし、それを記念してそれまでに量産して「聴きたい!」って思ってくださる奇特な方々に図々しくも差し上げたいと企んでおりますので、どうぞよろしくお願いいたします♪

股旅。

在りし日の歌

「行きたい!行きたい!」
と八歳息子が念仏のように唱えているので、これは願いを叶えてあげねばならんなと、地元所沢の娯楽の殿堂 “西武園ゆうえんち” に家族三人で行ってきた。

息子の目当てはもちろんアレ。
『ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦』である。
コレがもう最高だった。
月並みな言葉になるが「感動」した。

こりゃもう一発観たいな!
と思ったのだが、息子は二度と観たくないと言う。
何しろ怖かったのだそうだ。
「どうせ作り物だし〜」とか
「安全に作られてるっしょ!」とかって感覚がまだないのだ。

ニセモノだとは分かっている……
けどもしかしたらひょっとして!!
ってまだ強く考えてしまうお年ごろなのだ。
可愛いもんだ。
僕はいつ、そういう感覚を捨ててしまったのかな。
いつだろ。
いつかな。

フジファブリックの “陽炎” という僕の大好きな曲がある。
少年時代の在りし日の記憶を綴った名曲だ。
ちょっと気持ち悪いことを言うが、僕はこの曲を聴きながら、自分の在りし日を偲ぶのではなく、いつか息子がこういう瞬間を生きるんだな〜
って、それを想像して胸をほわほわさせている。

同じく、フジファブリックの “若者のすべて” という曲でも、いつか息子もこういう恋愛、出会いと別れを経験するんだな〜
ってジーンとしたりしている。
ね?気持ち悪いでしょ?

無くした何かがあったとしても、それを取り戻したいとは思わない。
今ある何かをこれから大切にしていけたらなと思う。

ともあれ『ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦』。
超オススメです。

これはなんだ?

はてさて困ったものである。

読み進めていた本『レコードは死なず』が、ココに来てスピード&テンションが急降下。
ちょっともう読むのやめようかしらん……って思い始めてもいるからヤバい。

その理由はわかっている。
何故か何故だか、この物語の主人公が好きになれないからである。

主人公は45歳の妻子持ちのフリーライターだが収入は不安定。
何を失くし、どうやってここまできたのかもすでによくわからなくなっている……そんな彼の心を突き動かしたのは、取材相手から聞かされた「今まで買ったレコード盤は全部大事に持っている」という言葉。
自分は遊ぶ金欲しさに全てのレコードを売り払ってしまっていたからだ。
よし、失ってしまった何かを取り戻すために、あのとき手放したレコードたちを探し出そう!

ってところまで、読んでて面白くはあるのだが、どうにもこの主人公の物事へのアプローチの仕方が気に障るのだ。

その理由も何となくわかっている。
多分、自分に似てるところがあるからじゃないのかな。
つまりあれだ。
同族嫌悪ってヤツなんじゃないかと。
いちいち理屈っぽくて言い訳がましいところにチリチリする。
つまり、この主人公は私に似てるのだ。

そうか、そういうことか……と今この駄文を書きながら納得しているよ。

ホントはね。
カユいところに手が届きまくって、そうなんだよな〜そうそうっ!
ってワクワクしながら読めると期待していたのだ。
でも、そういうときって、自分が勝手に共感しているだけで、向こうは遙か上のレベルだったりするのよね。
悲しいけど、その共感の正体は「憧れ」だったりするのよね。
痛辛。

そんなわけで、こういう本こそ読了するべきだなと今決心しました。
逃げちゃダメよね。

本読むのも、音楽聴くのも、映画を観るのも、ある意味(自分との)戦いだったりするのよねって話だ。
そんな面倒くさく考えることはないよって自分でも思うけど、こういう風に作品と向き合うって自分の中では大事なのよね。

さてと。
竹原ピストルでも聴くかな。
とことん向き合うぜ。

みんなちがって、みんないい。

今、小三息子の日々の宿題として、金子みすゞさんの『私と小鳥と鈴と』の音読が課されてまして。

毎日息子の拙い朗読を聞いているのですが、やはり最後のフレーズ “みんなちがって、みんないい” のところで、ググッと来てしまうのです。
それが子どもの声で聞くと、より響くのはなぜなんでしょうね。

それでですね。
昨日閉幕したパラリンピック閉会式での、クライマックスのダンスシーンを観た(生放送ではなくYouTubeですが)ときも、このフレーズがクロスオーバーして来ましてね。
もうね、床屋のオッサン涙が出ちゃいました。
だって、凄くステキだったんですもの。(長回しのワンカットってのがまた熱い!)
まさに “みんなちがって、みんないい。” でした。

解説の方が仰ってたのですが、知的障害の
ある方は決められたダンスを覚えるのがなかなか難しいそうなんですが、決まり事なしのフリーで踊ってもらうと、とても素晴らしいダンスを魅せてくれるんですって。
なんかとてもイイ話だなと、これまたグググッと来ましてね。
五十歳ナイスミドル理容師なハートを鷲掴みにされましたよ。

元ROGUE の奥野敦士さんが歌う『この素晴らしき世界』にも心揺さぶられました。
歌とか踊りって凄いですよね。
真っ直ぐ心にズキューンって来ますものね。
どんなものに心震わせられるかってのは、人それぞれ自由であるべきですよね。
それが自分と違うからって、下に見たり上に見たりすることはないですよ……って自分に言い聞かせているところです。

写真は、お客さんが乗って来た車たち。
これまた “みんなちがって、みんないい。”
写真をレイアウトしてみて、店の外観もまた季節や天気によって、いろいろちがった表情があることに気づきました。
うん、当たり前のことなんですけどね。
その “当たり前” になっていることを、いや〜やっぱり “当たり前” だなっ!って再認識することが大切なんですよ。

では股旅。