何をどうカッコイイと思うか

「何これ、カッケーな!」

THE STONE ROSES の “THE REMIXES” のジャケットを見て、息子が放った一言に着実に彼の中で彼独自の感性が育っていると感じた。

これを見て何も感じない人もいる。
それが悪いわけじゃないし、感じたら上だとか、そういうことではない。

息子がこれをカッコイイと思ったってことが、自分の中の “カッコイイ” が生まれたことが父さんは嬉しい。
なぜなら父さんも、このジャケットを超カッケー!と思っているからだ。
このアルバムがリリースされた2000年からずっと。

ペナルティのワッキーがガン闘病後、相方ヒデと10カ月ぶりにサプライズ対面をした動画を見た。
なんだか泣けた。

二人はサッカーの超名門である市立船橋のサッカー部の先輩後輩コンビ。
きっとずっと仲が良いんだなーと思った。

お笑い芸人って相方と仲が悪いってのが結構ある印象で、連絡先知らないとか楽屋も別で必要なこと以外しゃべらないとかテレビで言っているのをよく聞く。

多分きっとその方がいろいろとうまく行くんだろうけども、なんだかそういう話を聞くと寂しくなる。

甘いって言われるだろうけど、僕は仲が良いって方が嬉しい派だ。
これがバンドだと別に仲が悪いって聞いても全然オッケーなのが不思議だ。
むしろハクがつくぐらいだもんな。
変なの。

『音楽と酒』をテーマに選曲したMIX CD が作った分全て旅立った。
せっせと増産しようと思っていたのだが、お客さんに「新しいの作ればいいんじゃないですか」と言われ、うむそれもそうだな……と妙に納得したので、新しいのを作ることにした。

僕は人並み外れた音楽好きで、音楽の力を心底信じているイカレ床屋なので、もっともっと同じような思いを多くの人に抱いて欲しいっつー野望がある。

店で音楽を流しているのも一つの啓蒙の手段なのだ。
多分きっと。
そんなわけで、出来たらもらってください。
今回のテーマは「春に」です。

それが秘訣

気まぐれに作ったステッカー、バッヂ、コーヒーを収納する何かが欲しいよねってことで、IKEA の子ども用工具箱に目をつけてみた。

木製だから好きに塗っちゃえるよねってことで、せっせと塗ったらイイ感じに仕上がって満足。
ステッカーとコーヒーが狙い澄ましたようにハマった。
ついでに高橋ヨシヲの貯金箱もバッチリハマった。

何かを作るって気持ちがイイ。
ほぼ塗っただけだけど、こんな色にしようかな〜とイメージするのが楽しい。
自分で決めるのが嬉しい。

このノリで、他にも何か作りたくなっている。
また何か作ろう。

嬉しいと言えば、weezer の新譜がとんでもなくイイのが嬉しい。
30年近くずっと好きなバンドが相変わらず素晴らしい音楽を作っているって凄いことだ。

見渡せば、周りには凄くて面白くて嬉しいことばかりだ。
見渡すことを忘れないようにしたい。
それを忘れたら、全部無かったことになる。
それは、つまんないし寂しい。
だから、今日も見渡す。
遠くはまぁイイ、後回しでイイ、まずは足元、周囲を見渡すのだ。
これが、毎日を楽しむちょっとした秘訣だ。

日々のおかしみ

ふとした勢いで作ったステッカー & バッヂ。

“お好きなのを一つずつどうぞ”

とカットし終えたお客さんに差し上げているのですが、色の人気差が出てきました。バッヂの人気色は予想的中したのですが、ステッカーの方は、お客さんからの提案で後から作ることにした色だったので、ちょっとだけ複雑なのです。

面白いもんですね。何回も作ってきたのに未だに予想通りにはいかないところがあるのですもの。

「どの色が人気なのですか?」

と訊くお客さんがいるのも面白い。それを聞いて “それじゃ” と人気のを選ぶ人もいれば、違うものを選ぶ人もいる。そういう性分な人もいれば、ただの気分次第な人もいる。やはり人間は面白い。

鼻息荒く選曲したMIX CDも毎日流していたら、ちょっと飽きてきました。あんなに 「最高!」だと思っていたものも、いつしかトキめかなくなる。

それが人間ってものなんだろうな……と思ったら、そういえば我が家のネコさんも、おもちゃや御飯のトッピングに結構早く飽きることを思い出しました。

これはもう人間に限らず、生き物の性分なのかもですね。

そんな中で全然飽きが来ないものもある不思議。PASCO の『超熟』は何故飽きないのだろうか。しかも、その『超熟』のパッケージに「飽きない美味しさ」と明記されているのがまた凄い。

これは飽きないものを狙って作ったってことですからね。相当な自信がないと自らは言えないですよ。(ちなみに『超熟』は5枚切りがベスト!)

しょうもないことばかりを書き綴ってしまいました。

でも、こんな “日々のおかしみ” が、毎日を彩ってくれてるじゃないですか。

探してみましょうよ “日々のおかしみ” 。

では股旅。

自分でもなんだかわからない、この気持ちよさ。

息子の新作マスクが、なかなかシュールで良い味を醸し出している。
不気味さもあるが、なんともユーモラスで可愛げがあるところがステキだ。

お客さんに「息子さんのマスクは全部で幾つあるのですか?」と訊かれた。

もしや家の中がマスクだらけなのでは?
と思われたのかもだが、残念ながら実際には数はそんなにはない。

息子の中でのマスクランキング下位のものからどんどん作り直しているからである。

次に作るマスクもイメージはもう仕上がっているようだ。
次作が楽しみである。
また歌舞りたい。

コーヒー、バッヂ、ステッカー、MIX CDと、なんだか創りたくてしょうがない症候群に陥っている私だが、自分でも何でそうなったのかわからない。

自分でもわからないことって、ちょっと気持ち良いのよね。
そのコントロール不可な感じがなんともね。
アガるのよね。

そんなフワついたテンションに、GEZAN の音が妙にハマる。
周囲で話題になっていたので聴いてみたらぶっ飛んだ。
周囲の流れにコッソリ乗るのも乙なものである。

今読んでいる『高熱隧道』(吉村昭著)が猛烈に面白い。80年ほど前のトンネル貫通への情熱な取り憑かれた人々の執念を描いた物語。

さてと。
今日もちゃんと今日にしないとな。
程よく頑張ろう。

インスピレーションに従って生きるということ

五十代半ばになるお客さんが、こんなことを言っていた。

「かつては五十歳ともなるとね、人生も折り返し地点をとうに過ぎているわけで、んじゃ、さてこれから “どう死ぬか……”、つまり “どう生きるか……” ってのを考えたと思うんですよ。

でも今は、寿命がグイーンと伸びちゃいましたから、五十歳過ぎても、これから “まだ何かが出来るかも知れない……” ってね。
みんな欲が出て来ちゃったんですよ。

それが良いことなのか、そうじゃないのかはまだわからないけども、こうなる前、人生がここまで長くなる前の壮年期を過ぎてからの生き方ってのがね。

今はもう当てはまらなくなってしまったんじゃないかって思うんです。
だから、自分たちで新しい生き方ってのを見つけなくちゃならないんじゃないかな〜
なんて思うんですよ。
なんつって!」

ボクはそんなお客さんの言葉を聞きながら、そうか〜そうなのかもな〜でもどうかな〜なんて色々思いながら、返す言葉に窮したのでした。

でも「欲が出るのは致し方ないけども欲張りにはならないようにしたいな!」とは思いました。
こういうのには正解はないですからね。

「どう死ぬか」と「どう生きるか」ってのは同意なんだぜって考え方にはビビビと来ました。
ボクは、このビビビが大好物なんで、心のノートにメモっておこうと思います。

「老後をどうするかなんて老後になってから考えればいい、これから想像もつかないような未来が待っているわけで、先のことを考えるよりは今をどう生きるかを考えなきゃ!」

だなんて誰かが言ってましたが、今を生きるってどうすれば良いんですかね。

ホントもう、そこから考えなきゃならない、順調にいけば後三ヶ月で五十歳になるしょうもない床屋のオッサン、それが私です。

インスピレーションに従って生きるってのは、四十代前半に決めました。

行き先は未知ですよ。
なかなかスリル満点です。
面白いです。

ロックンロール。