常に変わり続けている彼らの、変わらないもの

昨夜、結成35周年を記念してWOWOWで放送された “ザ・ブルーハーツライブ 1987.7.4 日比谷野外音楽堂” を観ていたら、横にいた息子が「イイじゃん、なかなかカッコいいじゃん」と生意気な一言をくれた。
嬉しかった。

1987年、僕は高校一年生だった。
この日比谷野音にはいなかったけど、翌年の日本武道館には行った。
青春だ。
でも、それはまだまだ全然終わってなくて、ずっと続いている青い春だ。

ザ・ブルーハーツ結成35周年だとぅ?
驚愕である。
驚愕ではあるが、ま、そんなもんだよな〜と妙に納得もする時の経過でもある。

高校生だった僕と7歳の息子が、同じライブ映像を観ている不思議。
息子の耳にはどう聴こえているのだろうか……
なんてしみじみ想像しちゃって気持ち悪い。
むず痒い。

ミュージック・マガジンが『甲本ヒロトと真島昌利の35年』という特集をしてて、当然の如く手にとった。

“ザ・ブルーハーツ結成を起点として、甲本ヒロトと真島昌利の活動が35年を迎える。
ブルーハーツにすべてがあった。
という人がいるだろう。
その後のザ・ハイロウズの10年に本質と充実がある。
という人もいるだろう。
いや、現在進行形のザ・クロマニヨンズにこそ真実がある、という人もいるだろう。
常に変わり続けている彼らの、変わらないものとは何か。
ヒロトとマーシーの35年を考える……”

素晴らしい……
その文言に震えが来た。
ザ・ブルーハーツに特化していないところがまたイイ。
正解はない。
全て正解でもある。
そんなことは、もうどうでもイイのだ。

しかしまさか、35年も聴き続けているとは、自分でも驚きだ。
と言いつつ、そんなに意外でもない。
ずっと聴き続けているオッサンになれて良かった。
もしかしたら、いつかどこかで聴くのをやめてたかもなとも思う。
聴き続けられてベリーラッキーだな。

しかし何度も言うが、この特集最高だな。
ヒロトの実弟である甲本雅裕さんのコメントが嬉しい。
ブルーハーツ誕生前の秘話。
たまらないぜ。

35年なんて一瞬の夢だね。

嬉しい。

ただいま話題の

『鬼滅の刃 無限列車編』を妻さんと息子と観てきた。大変面白かった。なんて言えば良いのかな。すごいエネルギーを感じた。ノリに乗っている感じ。こういう流れには乗らないといかんなと思った。内容については多くは語るまい。っつーか語れば語るほど薄っぺらく軽くなってしまいそうなのでヤメておく。

魅力ある登場人物たちの中で、私が特に贔屓したいのは嘴平伊之助だ。あの猪のマスクも良い。(私、イノシシ年なもんで)キャラクターも好きだ。マンガの方は未読の私としては、彼のバックボーンも気になるところだ。

昨年あたりから『鬼滅の刃』の話題がわんさか耳に入ってきていた。でも、自分が読む、あるいは観ることは多分ないだろうな〜だってひねくれ者なんですもの私……と思っていたのだが、この十日ほどでギュッと詰め込まれるように見事に『鬼滅化』された。きっかけはもちろん息子が見始めたからである。

なので、とっても鉄が熱いうちに打てたって感じか。テンションがグイグイ上がっている最中に劇場版を観られたのは幸福かもしんまい。コミック版を読んでなかったのも良かった。今後もコミックは封印するかな。できれば完結までアニメで観たい。その後に、コミックでおさらいしたい。

こういう作品が世の中と時代を席巻しているって、良いことだと思う。時代背景は大正時代。和服や刀や様々な道具、日本の伝統文化に子どもたちが興味を持つ切っ掛けになるかもしれない。登場人物たちの言葉遣いもキレイだ。人間たちの敵となる「鬼」(元は人間)たちの哀しみも描かれているところもイイ。

主人公の嗅覚が常人離れしているって設定もイイ。そもそも私たちは、人間に相対したとき「匂い」みたいな目には見えないもので、その人間を判断している気がする。これはそれを表現しているのでは……なんて睨んでいるのだが、多分違うだろう。

この作品には、今の時代に必要な「正義」が描かれていると思う。子どもたちにもきっと良い影響を与えてくれるだろう。

あれ?語らないつもりだったんだが、見事に語り始めているな。これ以上は語るまい。続きはお店で語らいましょう。

股旅。

これもまた人生の楽しみ方

ぼんやりペラペラ雑誌をめくっていたら「スピーカーを家で作ろう」だなんて書いてあったから、食い入って読んだ。

かっこいい……
こんなのが店にあったら……最高じゃないか、自分の気持ちが最高に上がっちゃうじゃないか!

とビリビリ感じてたのだが、お値段を見てシュン。
お安くない。
どうりで気分が最高に上がるわけだ。

しかし、いつかコレをゲットするんだぜ!
と妄想目標を立てるのは悪いことではない。
妄想、それはいつ何時でも自由だ。

丈詰めに出していたコール天が出来上がった。
うむ、イイ感じだ。
660円か……なんだかちょっとリーズナブル?
ここ最近は、マイズボンの丈を短めにしている。
スニーカーにちょっとかぶさるぐらいが好みだ。
丈詰めしてもらったズボンを眺めて、己の短足さ加減を再認識させられるのもまたご一興。
これもまた人生の楽しみ方也。

同じ雑誌で、町田康さんがイイ事言ってたので、ココに記す。
おこがましくも多大に共感。
そうそう、この感じ!って感じたので。

『田舎に住んでいるので、すぐ近くで木々に風がそよいだり、虫や鳥が鳴いたりするのですが、そういう音に耳を澄ませたり目を凝らしたりすることが年を取ると面白い。

若い頃はむしろ楽しみを探して、意味のある音楽や演劇、映画を観たかったわけですが、今はあまりそう思わなくなりました。

仕事をはじめ何か目的があることをやっているときにはノイズとしてカットされてしまう風景や音を、分け隔てなく見聞きして、退屈することがなかった子供のときのように感じたいのです。

無心にただ音を音として聴く、景色を景色として見るのが楽しいんです。』

いつの間にか、外は青空。
フィッシュマンズを聴くのにベリー最高にちょうどいい塩梅の陽気だ。
明日雨が降るなんて信じられないくらいの。

長友くんが、デザインした『OLDIES BUT GOODIES』のレコードバッグがイイ感じ。

今日も今日とて股旅をする。

そんな日常

外は今、晴れたとまでは言わないが久しぶりに雨が止んでいて、なんだかそれだけで心が緩むのです。

自分の幼少時、10月と云えば「日本晴の下での運動会」ってイメージなのですが、ここ最近の10月は毎年雨ばかりな印象。
毎度毎度子どもの運動会がやるのかやらないのどっち?でヤキモキ振り回されるって感じになってて、10月ってこんなだったっけかな〜って違和感。

気になったので、私が小学生だった1978年〜1983年の10月の天気を調べてみましたら、私の印象通り断然晴れが多く、雨天はだいたい4、5日しかありませんでした。
ほら、私の印象は正しかった。

ってことはだ。
いつから、関東の10月が雨が多くなったのでしょうか……
今から調べようと思えばチチンプイプイなのですが、やめておきます。
ナゼ?
面倒臭いからです。
うふふ。

違和感と云えば、最近久々に読み直したマンガ『三億円事件奇譚 モンタージュ SINCE 1968.12.10』(渡辺潤著)なのです。

相変わらず、とても面白く手に汗握らさせていただいたのですが、やはり週刊誌に連載されていたからか、「続きはどうなる?早く読みたいぜ!」と思わせる「煽り」が多々ありまして。

この場面いる?この煽りどうなの?
いらないよね?
って感じちゃって、一気に興醒めさせられることがしばしば。
週刊誌連載時には、それで良いと思いますが、単行本化する際に加筆訂正できないものかと。

ちゃんとね。
ちゃんと、そこを物語がスムーズに繋がるように描き直している漫画家さんもいましてね。
こういう作品ならば、よりそこに気持ちを込めていただけたなら嬉しかったな〜と一読者、一ファンの床屋のオッサンは思ったのでした。

過剰な煽りにチリチリしてしまうようになってしまいました。
若かりし頃はうまく受け流せたのにな〜
違和感とか面倒臭いですよね。
頭の固いオッサンテイストで。

あ、先日観た映画『ホテル・ムンバイ』がとても良かったです。
スリリングでありながらも社会派でありメッセージ性も強く、考えさせられるような作品。
すなわち私の好みです。
こんなに映画でハラハラドキドキさせられたのは久しぶりなんじゃないかな。
21世紀に突入してからは初めてかも。

まぁそんなわけで、今日は定休日。
シッカリ休もうと思います。

股旅。

うん、あの頃だ。

本屋に行ったらPOPEYEの『ぼくの好きな音楽』(特別編集版)があったので買って帰った。
いろんな分野のいろんな音楽好きな人たちが音楽について語りまくる……そんな本。
面白くないわけがない。

ペラペラめくるとビースティ・ボーイズの マイクD の無茶苦茶カッコイイ部屋が載ってて萌えた。
トミー・ゲレロ の部屋もカッコ良かった。
壁に飾ってある絵とかクッションとか、こういうの何処で見つけてくるんだろう。
好きなミュージシャンの部屋がカッコイイってなんだか嬉しい。

坂本慎太郎さんと小山田圭吾さんのレコード対談も喰い入るように読んでしまった。
しかしまあ、ホントよくここまでいろんな音楽を知っているもんだ。
音楽オバケだね。
で、その音を聴くに至るストーリーも隈なく覚えているのが凄いっつーか凄まじい。

ふむふむなんつって読んでたら、グワワワーンと中一の頃のことを思い出した。
ボクは、当時発売された『AKIRA』の第一巻に衝撃を受け「こんなヤバい漫画はみんなに教えなくてはならない!」と謎の使命感を持ち、学校に持って行ったんだった。
「『ガンダム』の次はこれだろ!」
と鼻息荒く語るも、友人たちからはそれほどの反応を得られず撃沈。

意気消沈しているところに追い討ちかけるように先生に見つかり没収。

「修了式まで先生が預ります!」

とまだ一回しか読んでないのに取り上げられてしまったんだった。
『AKIRA』の第一巻が発売されたのが1984年の9月で、その半年後、ちゃんと返してもらった。

「先生、読んだ?」

と意外と先生がハマってたりしてと思い訊いたのだが「読んでいるわけないでしょ」て軽くゲンコツされた。
体罰だ!

こんなこと書いてたら『1984』ってのがキーワードになって、昨日訃報が届いたエディ・ヴァン・ヘイレンのことを思い出した。
ヴァン・ヘイレンのアルバム「1984」は、ボクが初めて自分の小遣いで買った洋楽のアルバムだったんだった。

1984年か……

ホントあの頃だよなぁ、うん、あの頃だ。
自分の中にある「カッコイイ」を変革するんだぜ!と躍起になっていたな。

あんな熱い季節が、死ぬるまでにもう一発ボクに訪れることを願っている。