やはり音楽に包まれた一年でした

三年前、移転を機に店のロゴを新調しようと思い立った。
DOODLIN’ BARBER SHOP のTシャツ、現HPなどをデザインしてくれている長友くんに

「イメージとしては、ニューヨークスタイルのクールなものより、長友くんの持ち味であるジャマイカンテイストのものにしたいって思いがあります。
スカやロックステディの匂いにジャズも混じり込んだもの。
そこら辺が狙いどころですかね……」

そんな依頼をしたもんだから長友くんも大変だったことだろう。
でも、その期待の遥か上を行くものを見事にイイ塩梅に作って来る辺りがサスガだった。

新ロゴは「DOODLIN’」の「 ’ 」が ♪ になった。
これは長友くんの発案。
このロゴに決めたとき、僕はあらためて気がつかされたのだ。
やはりうちの店は音楽だな。
音楽が重要なんだな!と。
などと鼻息荒く書いたところで発表です。
今年よく聴いたというか、僕の中で今年2017年を彩った新旧洋邦問わずのアルバム10枚です。
Colors / Beck
In The Jungle Groove / James Brown
Every Country’s Sun / Mogwai
Our Endless Numbered Days / Iron And Wine
Weather Diaries / Ride

音楽手帖 / 阿部海太郎
PEACE OUT / 竹原ピストル
Lust / Rei Harakami
That Sea.The Gambler / Gregoly Alan Isakov
鈍色の青春 / 野狐禅
振り返ってみれば、竹原ピストルな一年だったなと。
彼の紡ぎ出す言葉の数々に撃ち抜かれまくった一年だったなと。
今も、野狐禅(竹原ピストルが以前在籍していたフォークバンド)の『山手線』を聴きながらPCに向かっているのです。

十代の頃「あ、これ僕たちのことを歌ってくれている僕たちの歌だ」と思わせてくれた THE BLUE HEARTS 以来の自分たちの世代のことを歌う人の登場だと僕は思いました。

THE BLUE HEARTS にやられて浮かされて、そのまま来ちゃって、気づいてみたら四十路手前、あれ、これってヤバいんじゃ……とふと思い始めているボンクラたちのことを歌う歌、でも大丈夫、そのまま行こうぜと肩を優しく叩いてくれる歌歌い、それが竹原ピストルです。
紅白歌合戦出場、おめでとうございます!
曲目予想としては「よー、そこの若いの」が濃厚なようですが、ここはもう三、四曲メドレーでやっちゃって欲しいです。
などと、竹原ピストルのことばかり書いてしまいましたが、他のアルバムの印象を総じて言えば、まったり、ゆったり、鎮静、そんなテイストのものが多いですかね。
そうではないアッパーなものも含まれてますが、そのどれもがなんだかちょっと「泣けてくる」ってのが共通項だったかも。
悲しくてそうなるんじゃなくてね。
なんなんですかね。
鬱陶しいもんです、オッサンってのは。

今気づきましたが、JAZZ を一枚も挙げてないですね。
やはりJAZZは別腹なのかな。
同じように扱えないんですよ、多分。
かといって、どっちが上でどっちが下とかではなく。
BLUES もそうかも。
またまた長くなってきましたので、そろそろ引き上げます。
次回は、今年の十大事件を挙げましょうかね。
では股旅。

Don’t Worry Be Happy.

こんばんは。
師走も半ばに差し掛かり、公私共に慌ただしくなってまいりました。
年賀状の宛名書きをせねばな〜
とぼんやり思いつつも未だ手が出ない日々であります。
週末などはそろそろ予約も埋まって来ておりますので、特に最年末、29日、30日、大晦日などにバシッと刈っちまいたいと考えられている方はお早めにご予約くださいまし。

 
さて。
本日の空き時間。
店頭に置いたモミの木に、息子とオーナメントを飾りました。
電飾もなく、あくまでさりげなく控えめ、そんな感じがフィルソグー。
振り返ってみると、開店以来クリスマスっぽい飾りなど店にしたことありませんでした。
何でしなかったのかしら。
すれば良いのにね。
クリスマスなんて気張るもんでもなかろうと斜に構えていやがったんでしょうね。
過去の自分を思い出すと、やたらと斜に構えまくっていた気がします。
流行とかに背を向けてね。
それが自分なんだぜと鼻息荒くなってました。
なんだったんですかね。
それがカッコイイと思ってたんでしょうね。
ホントもう過去の自分に「まぁ力抜けや……ドンウォーリービーハッピーだぜ……」と優しく肩を叩いてあげたいもんです。

 
でも、そう言いつつ斜に構えまくっていた自分がちょっと眩しくもあります。
トンガリ具合が皆無となった今はね。
まぁ、かと言ってまたああなりたいわけでは決してないですけれども。

 
息子へのクリスマスプレゼントも確保したし、浄化槽の清掃も予約したし、オリジナルパーカーも納品を待つばかりだし、まぁともあれ後は年末恒例の『朝までドキュメント72時間 2017』が楽しみなばかり。

 
このまま一気に年末を華麗に駆け抜けたい所存であります。
心せわしい年の暮れ、何かと御多用かと存じますが、何卒お気をつけて年末をお過ごしください。

 
DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 拝

オッサンの与太話

近頃の若者は……
なんつー物言いは実にオッサンっぽいのであるが、事実オッサンなのでなんの恥じらいもなく語らせてもらう。
ここ最近耳に届いてくる日本人若者バンドの音が魅力的でしょうがない。
特に気に入ったのは、DENIMS と MONO NO AWARE ってバンドで、ホントまあ惚れ惚れしちゃうぐらいだ。
邦楽好きのお客さんが云うには、まだまだいっぱい小生のツボをホワタッと突きまくるバンドがあるそうなので、そのどれもを網羅するとなると気絶しそうになるので、ピンと直感したもの以外は華麗にスルーしたいと思う。

これもまあ不思議なもので、音楽でも何でもかんでも「今、まさにその瞬間」と云う最高のタイミングってのがあるわけで、今ピンと来たものだけ受け止めれば良い。
それ以外をも!と欲張ると激しく疲弊してしまう……ってなことを、小生は四十数年かかってやっと学んだんだった。
若者バンドに共通するのは、そのてらいのなさ。
てらいがないとは、ひけらかさない。気取ったところがない。
(「衒う(てらう)」は、才能や知識を見せびらかすこと)ってこと。

小生が二十代の頃に聴きかじった渋谷系の音楽ってのは、どうにも
「ね?こういう音オシャレじゃない?カッコイイ?こんな音楽好きなのってセンス良いよねー」
って感じが満載で、いやもちろん小生もその真っ只中にいたわけで、もちろん渋谷系大好きなわけだが、今の若者にはそのひけらかせ感がないのがステキング。
彼らはあくまで普通に、極々当たり前に生活の一部のような雰囲気でそんな音を出しているのだ。
表現力も技術も格段に進歩して。
突き抜けているから、聴いててなんだかもどかしい感じもなく、それはもう清々しさすら感じさせるぐらいなのである。
んで、彼らのインタビューなどを読んでいると、ある愕然とする事実に直面する。
彼らの御両親たちってのが、小生とさほど変わらない年齢なのだ。
なんかもう「んもうっ!」って気分だ。
そんなわけで、今回はオッサンの与太話に終始させてもらった。
物凄く久しぶりに一人称を「小生」とさせてもらったのは、某お客さんに「テッペーさんの日記の ‘小生’ ってのが好きで、自分のブログでも時折使っているんです……」と言われたからである。
書いてて、なんだかムズ痒いのだが、今回のオッサンの与太話に相応しいなと思ったので、カムバックさせてみた。
元ネタは、もちろん町田康で、その華麗なるパクりなのであるが、そこらへんの柔軟さを持っていた三十代の自分への憧憬も含めてのものだ。
今後も、若者たちの奏でる音に耳を澄ませていきたいと思う。
なんつって。
DOODLIN’ BARBER SHOP 店主

脱力して徒然なるままに Let It Be.

気づけばWEB上に日記をしたためるようになって十数年が経つ。
思えばたくさん書いてきたものです。
現HPに移行する際、それ以前に書いたものも観られるように……なんてこともちょっとだけ考えていたのですが、今となってはもう読めなくてイイかな、まあイイや!と気持ちが変化しました。
それが何故なのか、とんと説明はつかないのですが、ある意味読めなくなってスッキリした自分がいるってのが一つの答えのような気がします。
これは捨てたくないって思っていたものが、思い切って捨ててみるとあら不思議。
ちょっと楽になっちゃったね〜てのと同じ感じですかね。
このところ、十数年ぶりの御来店になるお客さんが相次いだのでした。
みなさんそれぞれ色々あって足を運べなかったそうで、でもなんだか心の奥隅にDOODLIN’ BARBER SHOP が引っかかっていて「いつかまた行こう!」と思ってくださっていたことが不思議な共通項。
ほら、この仕事って「もうこれっきりっす!もう来ないっす!」とお客さんが来ない宣言なんてしてくれないじゃないですか。
だから、こっちは「あれれ……なんで来なくなちゃったのかしらん。ダメな仕事したかな……、もしや嫌なこと言っちゃったかな……」なんつって気分は乙女になってしまったりするのです。
この度、十数年ぶりに来てくださったお客さん方も、そんな思いを悶々と抱き続けていた方々だったので、とても嬉しい。ともかく嬉しい。とてつもなく嬉しかったわけです。
さらに嬉しかったのは、みなさん、この来ない間もこの日記を読んでくれていたそうで、なんだか久しぶりな気がしないそうです。
不思議で素敵なもんです。
これもインターネット社会に移ろうことによってもたらされた幸福の一つでしょう。
ありがたし。
変わることも、変わらないことも、どっちも大切。
どこをどう変えて、どこをどう変えないか。
これをちゃんと意図するってのは、なかなか難しいものですが、意図し続けるってのは、やり甲斐のあるものです。
何も考えずに、脱力して徒然なるままに Let It Be と行きたいところですが、そう簡単にはいかんですよ。
でも、他者にはあくまで自然にそうなっているように見せかけるってのが肝心。
人はこれを魔法と呼びます。
かっこいい店を作り上げるのは、ちょっとした魔法使いにならねばなのです。
私はまだまだ修行の身。
おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。

DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 高崎哲平

《追記》
師走となり、DOODLIN’ BARBER SHOP も僭越ながら慌ただしくなってまいりました。
土日(特に午前中)の御予約はお早めにお願い致します。

今年末も例年通り、大晦日まで営業いたします。
二十九日、晦日、大晦日はすでに予約が入って来ておりまして。
こちらもご予定ご都合が判明しましたら、お早めに御予約なさることをオススメいたします。

抗っても抗っても避けられない道

造園屋さんに芝張りをお願いしたとき

『どれだけ気をつけてても、同じところを歩いてしまうんですよ……』

と言われ、そうならないように気をつけていたつもりだったのですが、あれから二年。
見事に芝生上に通り道が出来ている。

抗っても抗っても避けられない道とは、このことか。
まさにこのことである。
なんだか芝生上に出来た道に人生を感じてしまった四十六歳の晩秋なのです。
みなさん元気ですか?
僕ら家族は元気です。
先日、テレビを観てたら、ベトナム帰還兵だった人がこんな話をしていました。

『あの狂気の戦場では、心を壊されないために全ての感情を閉ざすしかなかった。帰還してからも、それは続き、私を苦しめた。
それから数年後、「真夜中のカーボーイ」と云う映画を観に行った。
大都会の孤独に流される田舎から出てきた二人の男の生き様を描いた映画だ。
物語の終盤、ダスティン・ホフマン演じる男が死ぬのを観て、抑え込んでいた私の感情が爆発した。
激しい嗚咽とともに流れ出した涙は延々と止まらなかったんだ。
あの頃、多くのベトナム帰還兵が同じような苦しみを抱えていたと思う……』

一本の映画が人を救うことがある。
そんなの別に珍しいことじゃないぜと言い切られてしまったら身も蓋もないのですが、なんだか僕はちょっと感動したのです。
映画、マンガ、小説、詩、音楽、絵、家、街、道路、家族、etc……。
人が創り出す全てのものに、やはりそういう力はあるのだなと再認識出来て嬉しかったです。
お客さんと話をしていて、以前僕が放った言葉に影響を受けたとか、心に残っているとか言っていただくことがあります。
そんなとき、僕は「生意気を言ってしまった!」と赤面を禁じえないのですが、その責任の重さに打ち震えるとともに、喜びもあるのです。

「なんだかオレ、人と向き合っちゃってるじゃん!」

だなんて、嬉しくなっているのです。

だからですね。
適当なことは言えんな……と引き締まる思いにもなりました。
とっ散らかった話になってしまっているようで、僕の中ではキチンとつながっている話です。
抗っても抗っても避けられない道が、そこにはあるのです。
そんなわけで、それでは聴いてください。
銀杏BOYZで『東京』。
では、そろそろ仕事します。