これはたまらん

うちのバーバー椅子の張り替えをしてくれた RAZZLE DAZZLE の大塚さんが、DOODLIN’ BARBER SHOP オリジナル仕様のビートルカエルを作ってくれたのです。

カラーとカエルの背中に入れられる文字を決められるとのことで、ネイビーに白字で “High Voltage Barber” それと屋号を入れてくだされば、あとはお任せしますと伝えて出来上がってきたのがコレ。

か、かわいい……

どうです?この脱力感。たまらないですな、この佇まい。目は “Volkswagen” を模したものになっていて唇がバンパーになっているわけです。ネイビーもイイ塩梅の色加減。素晴らしい仕事ですな。で、これが貯金箱ってところがミソ。ただの置き物じゃあないってところが粋じゃないですか。

良いものを戴きました。大塚さん、ありがとうございます。

そんな流れを感じるのです

先週末に納品された「Go Slowly」ティーシャーツを昨日今日とせっせと梱包し、今さっき遠方よりご注文いただいた方々に発送してきました。今度はお買い上げありがとうございました。近日中には届くと思いますので、もうしばしお待ちを。

この梱包&発送作業。私のようなボンクラにとっては、これがなかなかの修行でありまして。送り主の住所を書く際に「埼玉県」を省略したくてしょうがなくなるのです。たかだか「埼玉県」を書くのが面倒なのです。

届け先の住所は、全国いろいろなので飽きないんですよ。その住所を書きながら「どんなところなのかな〜」なんつって想像するのが楽しかったりするので。

でもね。だいぶ前になりますが、光風&Green Mssive の『地下街の人びと』というアルバムを通販で注文しましたら、送られてきたLPレコードにバンドフロントマンである光風さんの直筆メッセージが添えられていたんですよ。それもちゃんと私宛のものが。

つまり、光風さんはレコードを注文してくれた人たち皆に直筆メッセージを送っているわけなんですよ。確実に誰かに「やれ」と言われてやったものじゃないでしょうし、光風さん自らの意思でやったんだろうし。

だから、私の心は揺さぶられまくったわけです。そりゃ、その歌声も歌詞に込められたメッセージも、より深く私のハート&ソウルに突き刺さるわけですよ。なんかこうね。その表現者の姿勢が見えるじゃないですか。

でもね。そんなに感激したくせに、私は同じようにやらないからしょうもない。手書きのメッセージは以前から添えてはいますが、光風さんほどの熱量はないですもの。

見習わなきゃな!とは思っています。この新型コロナ事変の渦中。より、こういう志が求められている気がします。そういう世の中になっている気がします。

これは私の希望を多分に含んでいるのですが、これからは真心とか情熱とか思いやりとか義理とか人情とか、そういうココ最近蔑ろ(ないがしろ)にされてた節があるものたちが、もっともっと大切にされる世の中になるんじゃないかな〜とぼんやり鼻くそほじりながら考えてます。

イイ音楽とか、イイ書物とか、イイ映画とか、そういうのもきっとたくさん生まれますよ。

楽しみにしましょう。

股旅。

わたしのしごと

今日は朝からせっせと MIX CD を作っているのです。テーマは「Go Slowly」で選曲しました。そう、もう直ぐ納品される DOODLIN’ BARBER SHOP オリジナルティーシャーツのフロントに施したメッセージと同じです。

なんだか「今」に相応しい、うちの店らしい、私らしい文言はないかな……と思案して辿り着きました。そのテーマに沿って、今回は邦楽だけで選曲しました。いつも洋楽が大半を占めるのですが、なんだかそうなると少し「カッコつけてる感」が出ちゃって、日頃から自分のそういう部分のことを「ケッ!」って思うところがあって、カッコつけ感を抜いたら、イイ抜け具合の空気感に仕上がりました。我ながら「イイぜこれ!」と思いました。

小手指にあるコーヒーショップ『lit』さんのご協力をいただき、オリジナルドリップバッグも作りました。シンプルにホワイトバックに、長友くんがデザインしてくれたロゴのみ。これまた、我ながら「イイぜ!」と思いました。長友くん、いつもありがとう!

MIX CD をそのまま裸でお渡しするってのも味気ないので、チチンプイプイとジャケットデザインもしてみました。これは正直、我ながら「微妙だぜ!」と思いました。なんかチープなんですよね。
「そのチープさがイイんじゃない!」
と開き直りたいところですが、そこまで図々しくはなれないようです。やはりそこはど素人です。

酷暑ピーク時にエアコンの効きが悪くなるので、先日シーリングファンを取り付けました。これが結構有効だったのではないかと自負しているのですが、いざ本域の暑さになったら……と想像したら冷汗がジンワリ出てきたので、室外機カバーも取り付けることにしました。効果があることを願うばかりです。
これまた、なかなかイイのを選んだぜと自負しております。

さて、つらつらとしょうもないことを書き綴ってきましたが、思えばこれらの全ても「私の仕事」だなと思ったのです。髪を切るだけじゃないんですね。その空気を作ることも仕事なのです。まあこれは一人で店をやっている醍醐味ですね。全部仕事。あれもこれもどれもそれも、全部仕事。痛快!

息子が可愛がっているカブトムシの世話もカナヘビの世話も仕事。雑草抜くのも仕事。店で流すレコードを選ぶのも仕事。掃除も仕事。着る服を選ぶのも仕事。こうなってくると生活そのものが仕事な気がしてきました。

ところで『仕事』ってなんでしたっけ?

何気ない日々を過ごしている

やっと今日から息子が通常登校になった。給食も食べて五時間授業。朝八時前に出て、帰るのは十五時半ぐらいってところか。


よし!これでトイ・レコードメーカーでアナログレコードをゆっくり作れるぜ!プラモデルだって作れちゃうもんね!

と鼻息荒くなるはずだったのだが、全然作る気になれない。
二十匹近くになったカブトムシ&クワガタムシのために、特大飼育ケースを買ってきて、朽木を置いて落ち葉を敷いて、昆虫たちの快適環境を整えてやって、それから本読んで、背景音楽は Rachael & Vilray のレコードをナイスチョイスして、それでこの時間。

休日っつーのは、あっという間に過ぎ去るもんですな。

今日は雨だから、さすがに息子も「虫捕り行こうぜ!」とは言わないだろうて。

やらなくてはならないのだ

今年もまた虫捕り三昧の季節がやってきた。朝夕問わず、息子が鼻息荒く「あの森に行こうぜ!」と言って来る。だけどまあ正直、父さんはイヤじゃない。あの黒光する物体を確認した瞬間の興奮はなかなか得られるものではないからだ。この年齢になって、少年時代のあの高揚感を再び味わえる機会をもらえて感謝しているぐらいだ。

しかし、息子は虫を獲ることにのみ夢中で、飼育箱で面倒をみることには興味がない。そうなのだ。息子は根っからのハンターなのだ。かと言って「じゃあ逃がそうか?」と提案するとそれはノーサンキューだと言う。五月に捕獲したヒガシニホントカゲもカナヘビ もそうだ。世話をしているのは父さんなのだ。息子が世話をしない……コレは世界共通のあるあるネタなのだろうか。

だけども息子よ。正直、父さんもハンター気質なのだ。私も面倒をみるのが臭い。略して面倒くさいのだ。朝起きて、飼育箱を掃除し、カブトムシ&クワガタムシにエサをあげる……一つも楽しくないぜ。

でもやる。やらなくてはならないのだ。これが人間だ。人間の業なのだ。わかるか?息子よ。

今店では、静かに Little Creatures が流れている。外はシトシト雨。イイ感じである。フィルソグー。

今手元には、『血族』(山口瞳著)がある。山口瞳(ひとみ)さんは男性であり、これは本名である。この名前にまつわるエピソードは面白かった。エッセイでありながらも、小説を読んでいるような感覚になる。この感覚は初めてだな。やはり読書は良い。読む度に自分の中の世界が広がる感じがある。糧になっているかどうかは、また別の話で。

五年前の開店時に買ったエジソンバルブがまだ切れない。すぐに切れてしまうだろうとスペアまで用意したのだが、切れる気配が全くない。これはスゴい!と密かに一人で感嘆している。

それでは股旅。