人生のバックグラウンドミュージックはこんな感じで。

移転してはや五年。つい先日やっとこさ念願だったシーリングファンを設置したのです。

その効果のほどについては、なかなか効くぜと噂では聞いていたんですが、ホントその通りでした。
店内の空気が巡っているのを感じますね。
それと、なんだかその存在が既にカッコイイですね。
気持ちもアガりますしね。
ちょっとオシャレ感ありますしね。フィルソグーです。

私の人生を俯瞰で眺めるとして。そのとき延々と幻聴のようにバックグラウンドを流れている音楽はこういうのがイイよなって理想がありまして。この際、似合う似合わないは置いといて、私の希望する背景音楽というのがあるんですよ。

で、その曲を脳内でピックアップして気づいたんです。あ、結構邦楽が多いのねって。コレは我ながら意外でした。私の人生的オリジナルサウンドトラックアルバムを作ってみたくなりましたよ。

パパパと浮かぶのはこの四曲。

“ 修学旅行夜行列車南国音楽 ” by GONTITI

“ グッドバイ ” by toe

“ Laurentech ” by SPECIAL OTHERS

“ Rip Van Winkle ” by Ska Flames

どんだけステキな人生なんだよ!と自分自身にツッコミを入れたくなりますが、イイじゃないですか、理想なんだから。で、どの曲もインストってところが全然我ながら意外じゃない。インスト的人生、そんなのを目指したいもんです。
それってどんな人生?
と訊かれても、一切答えられませんが。

で、話は圧倒的に変わるのですが、相変わらず我が家は “クレヨンしんちゃん” を観ているわけです。その笑いの奥にある何かに取り憑かれつつありますね。

先日観たエピソードには度肝を抜かれました。しんちゃんのお母さんである “みさえ” がですね。しんちゃんのお父さんの “ひろし” の給料日に銀行のATMで全額引き出しまして。それで、家に帰ったら、その引き出した現金が見当たらないわけです。しんちゃんと一緒に、記憶を辿って必死に探すのに見つからない。

で、一視聴者である私はですね。勝手に「あ〜こんなとこにあった!」チャンチャンってオチになると思い込んでいたのです。

が!みさえがひろしに「お金落としちゃいました、ごめんなさい」と言い、ひろしはショックを受けつつも「また稼げばイイのさ!」とミエを切り、しんちゃんは「よ!父ちゃん、オトコマエ!」と囃すわけです。

この時点でも、私はまだ「あった〜!めでたしめでたし!」と終わると信じ込んでいたのですが、物語はそのまま終わってしまうのです。

マジですか!?

キョトンですよ、床屋のおっさんは。もしかしてコレはアレじゃないですか?ヴィットリオ・デ・シーカ監督が撮ったネオレアリズモの傑作『自転車泥棒』へのオマージュではないのですか?

仕事に必要な自転車を盗まれ、それを必死に探す父子。でも結局見つからないっつー無慈悲な圧倒的現実を描いたあの映画です。

そうです。私は “クレヨンしんちゃん” の中にネオレアリズモを見たのでした。

話がまた長くなったので、そろそろ仕事に戻ります。

それでは股旅。

コレなんだよな

今週中に設置予定のシーリングファンの効果について調べていたら、エアコンは付けっ放しの方がイイんだぜとあった。一度 OFF にして、また作動させるまで9時間以上あるようなら切った方がイイらしい。

そのくらい、作動させるのに電力を使うし、また冷やすのにもパワーを使うからだそうだ。かつての常識では、ちょっと部屋にいないようなら「節電節電せっせと節電」なんつって、オンオフを繰り返していたが、そんなのはむしろ電力&電気代の無駄遣いの屁のカッパだってことだ。今風に言うなら “どんだけ〜” って感じか。

でもそれでも、付けっ放しにすることに一抹の罪悪感があるような私は既に古い人間なのだろう。所謂、オールドスクールってヤツか。いや、違うか。

今までずっとそう信じてきたことが、信じられてきた常識が、ある日を境に気持ち良いぐらいにこっぱみじんにされることがある。これに傷つけられることもままあるが、往々にしてなんだかちょっと痛快であることの方が私の場合は多い。なんだかスカッとするのだ。

スカッとすると云えば SKA なのだが、SKA を聴くのに気持ちが良い陽気になってきた。イイぞ。

今読んでいる忌野清志郎先輩の語録本に

『反原発集会へのお誘いも多かったけど、そういうところへ行って歌えば受けるの当たり前だし。目に見えててつまらない。むしろ推進派の集まりに呼ばれてやりたかった……』

とあって、思わず「コレなんだよ!」と膝を叩いた。いろいろある現代社会、いろいろな意見や表現がある。このイマーノキヨシロー的気概を持って欲しいなと思う。政治家さんも、その政治家さんの文句ばかり言っている人もさ。

で、出来ることならユーモアも内包して。

股旅。

だんだんわかった

ここ数年、気温32℃を超える辺りから段々効きが悪くなるエアコンちゃん。

いろいろと原因は考えられるのだが、その道のプロフェッショナルの方々の多くが「シーリングファンを付けたらだいぶ変わりますぜ」とアドバイスしてくれるので、ちょっと勇気を出して設置してみることにした。

いや実は、そもそも五年前の移転当初から付けた方がイイと言われてて、ちゃんとシーリングファン用の接続器を天井に用意はしてたのだ。
ただ、付けなくても全然平気な夏を二回も過ごせたもんだから、これはもう設置しなくて大丈夫かな〜と日本の夏をナメてかかったのが間違いだった。
三年目にあの猛烈な酷暑に襲われて流れが全て変わった。
全ての原因は私の甘さだったんだったん。

ヨッシャこれだ!
ってものを先ほど注文したので、近日中に設置する運びとなるだろう。
その効果が絶大であることを切に願う。

ともあれ、近頃どうにも「クレヨンしんちゃん」なのである。
なぜかなぜだか、とんでもなく面白く感じている。

その昔、兄に『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』を観るべし!と言われて観たとき、私はまだ独身真っ盛りで「クレヨンしんちゃん」のキャラクター設定など全く理解してなかったもんだから、全っ然その面白さが理解出来ずチンプンカンプンだった。

だがしかし!
一児の父となった今は一味違うわけで、つい先日十数年ぶりに観てみたら面白過ぎて感動してしまった。
こうも人の感覚ってのは変わるものなのか。
変わるものなのである。
人は変わるのだ。
クレヨンしんちゃんが、それを証明してくれた。

それにしても、野原ひろしである。
野原ひろし、言わずもがな「クレヨンしんちゃん」の主人公野原しんのすけの父だ。
ひろしが魅力的でしょうがない。

野原ひろしは足が臭い。
私はずっと、それがただの中年男ってこんなもんだよね的なキャラ設定だと思っていたのだが、これが違っていたことに気づいた。
ひろしはサラリーマン。
朝から晩まで革靴で、あちこちに行く。
だから足が臭いのだ。
家族のために一所懸命働いているお父さん……
ってことの現れだったのだ。
深いぜ。

仕事の合間に、ちょっとずつ書いてたら結構とっ散らかった文章になってしまった。
ごめんなさい。

次は、クエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」について熱く語りたいと思う。

それでは股旅。

やはり音楽は素晴らしい

学生時代、足繁く通っていたレコード屋の店主さんが急逝なさったと聞いたのは数ヶ月前のことだった。

店主の方とお話をする仲までにはなれなかったし、江古田から下北沢に移転してからは、ほとんど行けてなかったけども、あの店ではいろいろ勉強させてもらったな……

としみじみしていたら、店主亡き後のショップ閉店費用の捻出のためにクラウドファウンディングを実施するとの知らせが入り、よし、それじゃあと支援することにした。

で、今さっきそのリターンとして、レコードやら何やら諸々がギッシリ入った荷物が届いたのだが、開けてびっくり玉手箱。そこには伺っていた量をはるかに超えるお宝たちが入っていた。

私のために選んでくれたわけではないレコードたち。自分が選んだものでもないレコードたち。

知っているアーティスト、知っている曲もあれば、全然聞いたことのないアルバムもある。

12inchレコードも、7inchも、テープも、CDも、バッジも、ステッカーも入っていた。

そこには夢が詰まっていた。

ロマンティックが止まらない。

一枚一枚じっくり大切に聴こうと思う。

あらためて感じ入った。

やはり、音楽は素晴らしい。

大丈夫、希望は隣に座っている

緊急事態宣言が解除され、息子の登校日も少しずつ増えてきた。

「行きたくない〜」とグズリながら登校するのだが、帰ってくると晴々した顔で「楽しかった〜」となる。しばらく、この繰り返しなのかな。

どうやら夏休みも、冬休みまでも、かなり短くなるみたいだし、なんだか色々と変化が起きているのだが、案外自分は「まあ大丈夫っしょ!」の精神の方が勝ってて、我ながら気楽なもんだと呆れている。

学校だけではなく、コロナ禍の影響で様々遅れが出ているようだ。

来月には移転五周年だぜ!

ってことで小手指のコーヒーショップ “lit ” さんのご協力を得て作ることにした DOODLIN’ オリジナルブレンド のドリップバッグなのだが、こっちに移転して初めて営業した記念日である六月十六日までには、どうやら全然間に合わないようだ。(すみません)

ってことは、只今絶賛予約注文受付中の “Go Slowly” Tシャツ(略してゴスロリTEE)も納品されるまでにかなり時間かかっちゃうのかもしんまい。休業中に受注したものを営業再開から順次作るってことなら、確実にそうなるだろうな。参るぜ。参るけど、コレばっかりは仕方がない。“Go Slowly” を標榜しといて、「早くして!」とケツを叩くつーのはナンセンスだもの。みつを。

遥か前に注文していた THE STROKES の新譜も二ヶ月近く遅れて届いたし。でも、中身最高だから全然良いし。

“Go Slowly”

意訳すれば「ジタバタするなよ、ホコリが立つぜ……」なわけで、その精神を、自分に都合の良いとこにだけ当てはめるなんてことはね、しちゃいかんよね。

大丈夫、希望は隣に座っているんだぜ。