Only Love Can Break Your Heart

昨夕、今まで聞いたことのない轟音が鳴り響いたので「これはもしや!」と思い外に飛び出して空を見上げると、やはりオスプレイだった。
いろいろ様々な問題を抱えているのにも関わらず、ヤツは堂々としたもので、それは不謹慎にもなんだかちょっとカッコ良くも見えてしまって、いやいやそんなこと思っちゃいかんなとちょっと反省した。

 

庭の芝生が伸び盛りだ。
芝刈り機では届かない細かいところ用にと専用のハサミを使っていたのだが、これだけではどうにも手が痛くなるしで大変だ。
っつーことで、芝刈り用のバリカンを手に入れた。
ふむ、確かにスイスイ切れてこりゃ楽である。
でも、細部への事細かな仕事をするのにはふさわしくないようだ。
痒いところに手が届かないとは、まさにこのことである。

 

ん?これってもしや!

 

そう、私の本職「理容業」でも同じことが言えるなと感じたんだった。
ハサミとバリカン、この二つを上手に使いこなしてこそ、良い仕事ができるってのは一緒だ。
そう思った。

 

新作Tシャツの評判は上々のようでホクホクしている。
遠方より注文してくださった同業者の方々も、イイ塩梅だとSNSに投稿してくれている。
あらためてインターネットってのはホント物凄い発明だなと感じる。
確実に我々の生活を変えたな。
そう思った。

 

わけもなく、いや実際にはわけがあるのだろうけども、それをちゃんと自覚することなく、しょっちゅう頭の中で流れ出す音楽がある。
ここ最近、気づくとやたらと口ずさんでしまうのは、ゆらゆら帝国の “人間やめときな’99” だ。
もう二十年近く前の曲だっつーのに、そんなに自発的に聴いた覚えもないのに、なぜかなぜだか、この曲のワンフレーズ

 

♪人間やめときな〜野生の石になれ〜
人間やめときな〜野生の泥になれ〜♪

 

が頭の中をぐるぐる回る。
なんで?

 

 

それともう一曲は、Neil Young の “Only Love Can Break Your Heart” なのである。
これまた、なんでしょっちゅう頭の中をこの曲が駆け巡るのか全然自分で説明出来ない。
なんで?

 

 

でも、こういうコントロールすることが出来ない自分があるってのは、なんだか面白くて好きだ。
その理屈なんて、わからなくてイイし、きっとわからなくてもイイものなのだろう。
これって案外他のことにも言えることで、それほどわかってなくてもイイものばかりがこの世界に満ちていて、この世界を包んでいるのかもね。
なんてことを考えた。

 

 

DOODLIN’ BARBER SHOP、今週末の予約が結構埋まって来ていますので、もし今週末にカットしようかしらん……なんて考えてくださっている方々は是非ともお早めにご予約頂戴くださいまし。

 

 

それでは股。

同じ歌でも誰が歌うかで全然響き方、伝わり方が違う。

一昨日、ようやく納品された DOODLIN’ BARBER SHOP 新作 Tシャツがすこぶる良い塩梅なのです。
フロントにドドンと描かれた当店屋号は、Art Blakey & the Jazz Messengers の「At the Free Trade Hall 1961」ってアルバムジャケットからインスピレーションを得たってのはココだけの秘密にしておいてください。

 

 

おかげさまで数多のご注文をいただき、先ほど宅配便の発送手続きをして来ました。
このTシャツが日本各地で着ていただけると思うと胸がズビズバします。
あらためまして、お買い上げありがとうございました。

 

 

私が華麗に着こなしているのはヴィンテージオフホワイト。
やや鬱陶しいテンションの高さは一流の照れ隠しと思っていただけたらこれ幸いであります。

 

 

Tシャツは、まだもうちょい在庫ございますので、もし「欲しいぞ!」と思ってくださりましたら御一報ください。
よろしくお願いします。

 

 

さて話は変わります。

 

 

老人福祉施設に勤めている学生時代の友人が、アメリカの平均年齢八十歳のコーラスグループ「Young @ Heart」のような合唱団を施設内で結成しようって動きがあるんだと言ってまして。
そうなったら、どんな曲を歌ってもらうのが良いかなと訊かれて、いの一番に出てきたのは THE BLUE HEARTS の「青空」でした。

 

 

だってあの歌詞。

 

 

♪神様にワイロを贈り
天国へのパスポートを
ねだるなんて本気なのか?

生まれた所や皮膚や目の色で
いったいこの僕の何がわかるというのだろう

運転手さんそのバスに
僕も乗っけてくれないか
行き先ならどこでもいい
こんなはずじゃなかっただろ?
歴史が僕を問いつめる
まぶしいほど青い空の真下で♪

 

 

だなんて、御高齢の方々に歌われたら、たまらなく響いてしまうじゃないですか。
同じ歌でも誰が歌うかで全然響き方、伝わり方が違うのだなと教えてくれたのが、本家の Young @ Heart の活動を追ったドキュメント映画でした。
あのドキュメントを見て、うちの施設でもやってみようと思った老人福祉施設従事者の方々って結構いるんじゃないかな。

 

 

妻さんに、この話をしたら「竹原ピストルの『Forever Young』が良いんじゃない?」と言ってて、これまた最高だなと思いました。
(ちなみに本家は Bob Dylan の『Forever Young』をカバーしております)

 

 

だってこの歌詞。

 

 

♪ Forever Young あの頃のキミにあって
Forever Young 今のキミに ないものなんてないさ♪

 

 

こんなの自分の親と同年代の方々に歌われたら泣いちゃいますよ。

 

 

そんなわけで、友人の老人福祉施設で和製 Young @ Heart の熱狂ライブが
実現することになったら、是非とも足を運びたいと思っております。
他にも良い歌ないかな〜と妄想するのも楽しいです。
奥田民生先輩の『さすらい』なんかも良いですね。

 

 

それでは股旅。

終わりなきエキサイティングな日々

十時から予約をしてくれていた上板橋在住の後輩が急遽キャンセル。
東武東上線が動かなくなって復旧のメドも立っていないとのこと。
それじゃあしょうがない日記でも書こうと今 PC に向かったと云う流れなのである。
うちの五歳になる息子が、幼稚園行事の「お泊り保育」とやらで、明日初めて親元離れて外泊するのだ。

 

生まれてから五年と三ヶ月、ずっと息子と一緒だった妻さん。
初めての息子と離れ離れの夜をどう過ごすのだろうか。
私は呑気もなもので、何か美味しいものを日頃息子尽くしである妻にご馳走出来れば……
なんて考えているのだが、食べている間も息子のことで頭がいっぱいかもしれない。
父親は、その点やはり母親と比べて鈍いし甘いし軽いし思慮が浅い。
母親、いやうちの妻ってスゴイや……と感嘆させられる日々はまだまだ続くのだろうな。

 

そうそう。
先日、お客さんがオススメの漫画ですと置いていってくれた『ザ・ファブル』があまりに面白くて腰が抜けたのである。
現在、14巻まで刊行されているそうで、その半分の7巻までを貸してくださったのだが、もう一瞬で読み終えてしまって続きが読みたくてしょうがないのだが、お客さんの次回来店は一ヶ月後だし、それまで我慢できる自信が全くなかったので、初めてコミックレンタルっつーのを試みてみたんだった。
十冊借りれば一週間700円ってシステムらしいので、『ザ・ファブル』の8巻から13巻まで(最新刊はまだ借りれないらしい。まあそりゃそうだ)と『岳』の1巻から4巻までを借りてみたのだが、いいねこのシステム。
作品チョイス次第ではあるが、700円で相当濃密な一週間を過ごすことが出来るわけだ。
これからも度々利用させてもらおうと思う。

 

そうそう。
相変わらず、朝晩と虫採りに繰り出している日々なのである。
今年は梅雨明けが早かったってのもあって、早くもガッシガシ採れている。
もうカブトムシはいらない……
俺が欲しいのはノコギリクワガタ、願わくばヒラタクワガタなんだぜ!
状態にすでに突入しているから驚きだ。
カブトムシはもう完全に華麗にスルー。
あいつら大食漢だし、クサイし、うるさいし、愚鈍だし、もういらない。
クワガタがやはりクールなのである。

 

それと、どうやら私は昆虫の飼育にはあまり興味がないようだ。
息子がまだまだ未熟でちゃんと世話ができないもんだから仕方なく手伝っている。
私を虜にしているのは「虫採り」なのである。
ハンティングすることにエキサイトしているわけである。
この辺りにいそうだな……と雑木林に突入し、濃密な樹液の匂いを嗅ぎ取り、昆虫が集まりそうなポイントを見つけ、そこで実際に見つけ捕獲する。
こんな風に書いているだけで興奮してくるから不思議である。

 

そんなわけで、今シーズンも当店にはカブトムシとクワガタがわんさかいますが、まあ大目に見てやってください。

 

それでは股旅。

 

DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 高崎哲平 拝

イマジンしてみたらスペクタクル

初めてステンシルというものを手に入れてみた。
ジェリー鵜飼さんの作品だ。
モチーフは八ヶ岳。
ステキである。

 

さて、何処に飾ろうかとワクワク思案していたのだが、息子が一目で気に入ったらしく「僕の部屋に飾る!」と持って行ってしまった。

 

ちょ、ちょっと待った!

 

っと一瞬戸惑ったが、これはこれで嬉しいことだなと思い直した。

 

これから何年もずっと息子の部屋に飾られ続けたら……
息子が何処に暮らそうともこのステンシルを手離さずにいてくれたら……
僕亡き後もこれは残るわけで……

 

なんてイマジンしてみたら凄くスペクタクルなことだなと思った。

突然の小粋な贈り物

ふと気がつけば四十路半ばも華麗に過ぎ、いつの間にやらこの仕事に就いて二十年以上が経っていました。
なんだかしみじみしちゃいます。

 

ありがたいことに、私の理容師歴と同じぐらいのお付き合いになるお客さんも幾人かおりまして。
先日、その中の一人である湯舟さんから不意にレコードを一枚戴いたのです。
それが Kenny Burrell の「Moon And Sun」だから驚きました。

 

だってこれ、ずっと欲しかったんですもの。
でも CD は廃盤だし、某ネット通販サイトで検索してもかなりお高くて、レコードなんて尚更手が届かない金額だったのです。
こんな名盤なのだから、またいつかさらりと再発することを願っていたのですが、湯舟さんにどこかでその話をしていたのでしょうね。
海外のサイトで見つけて来てくれたのです。
なんの予告もそんな素振りも全くなしだったってのがまた小粋。

 

聞けば、今月で移転して三年を迎えるからそのお祝いにとのこと。
種明かしすると、そんなビックリするような価格ではなくリーズナブルだったとのこと。
いやはやありがたし。
どうもありがとうございます。
大切にガシガシ聴かせて戴きます。

 

それにしてもやはりいいな、このアルバム。
ジャケットもいい。
当店にジャストヒット。
こんな私にスムーズインな名盤だなあと思うのです。