Slow Days

ぶらりと狭山市立博物館で開催されている「ざんねんな昆虫展」を観てきた。

なんとも、こじんまりとした展示ではあったが、それがまた良い塩梅だった。
このぐらい小規模な方が子連れには気楽である。
麦わら帽と虫採り網を身につけてという、コレまたなんとも脱力な撮影スポットがあって、息子の写真を撮ったのだが、その息子の姿を見てたらプレステの「ぼくのなつやすみ」というゲームを思い出した。
息子は今、まさに「ぼくのなつやすみ」の真っ最中。
こんなおっさんになると、一日一日が過ぎるのが早くて早くてしょうがないのだが、小学一年生の息子にとっては、きっとそれは五、六倍の長さに感じるのではないだろうかと勝手に推測する。
毎日毎日が濃厚濃密、大人からすればほんの些細な出来事でも、息子にとってはきっと大事件なのだろう。
ちょっとしたお出かけでも、息子にとっては大冒険なのかもしんまい。
何かの映画かドラマか小説かなんかで、人生が八十歳までとしたら、二十歳までと、それからの六十年が同等の色濃さなのだと誰かが言ってて、ホントそうかもしれないぜと膝を叩きまくったことを思い出した。
二十歳から二十八年が経過したが、二十歳までの二十年間の半分どころか四分の一ほどしか時間経過を体感していないかもしれない
息子がやって来てくれたおかげで、だいぶかなり色濃い日々になってはいる。
そんなことを書いていたら、どこからかフィッシュマンズの「Slow Days」が幻聴のように聴こえて来た。
♪長い 長い 夏休みは 終わりそうで 終わらないんだ……♪
と佐藤伸治さんが歌っている。
そうだな。
夏休みってそんな感じだったな。
でも、コレも小学校の夏休みまで。
部活を始めた中学生からの夏休みは、まるで別物になってしまった。
そういう感覚をずっと持ち続けた佐藤伸治さんは、やはり表現者たる人だったのだろうと思う。
話がとんと外れてしまった。
ともあれ、息子の夏休みが早く終わってくんないかなと思う。
その反面、こんなに一緒に遊んでくれる夏休みも残りは数えるほどなのではと考えると、もうちょいグイグイ遊ばないとなとも思う。
まあ、ともかくエネルギーの塊なもんだから、受け止める方も大変である。
子育てはピッチャーじゃなくてキャッチャーなんだぜ……
時々、自分にそう言い聞かせて白目をむきそうな瞬間を乗り切っているよ。
股旅。

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