たまにはこんな話を

店で流している音楽の話であります。

中には「そりゃないぜセニョール!」とその選曲が心外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、コレでもお客さん一人一人に合わせて選曲しているつもりなのです。
なので「ん?コレは私への何かしらのメッセージなのかい?床屋のおやじさんよ……」なんて余計な深読みをしていただけたらコレ幸いであります。
私がまだ駆け出しのぺーペーのアッチョンブリケの頃。
師匠が書いたお客さんそれぞれのカルテには、そのかたの音楽的嗜好まで細かく記されてあったので、よっしゃその通りの音楽を流せばヨカですね!と鼻息荒く「エリック・クラプトン好き」と記されていたら、そのまんまクラプトンを選んでいたのである。
そうしたら師匠にこう言われたのです。
「いやいや、クラプトンが好きな人は自分の時間の中でいっぱいクラプトンを聴いているからさ。
『髪を切りながら聴くクラプトンもイイね〜』と思ってくれるのは最初だけなんだよ。
僕たちは、そんなクラプトン好きな方が「いいね!」と感じてくれるような、そんな音を提供しなくちゃ。」
この言葉は響きましたね。
それから意識を変えて、店内BGMを選ぶようにしました。
でも、コレが難しい。
そこに正解はないのです。
この前は、コレで良かったからって、今回もコレでOKというわけにはいかない。
全ては「流れ」なんですね。
その「流れ」を作るのか、その「流れ」に乗るのか。
その場にいる皆が心地良くなれるような選曲を目指しました。
たかが音楽、されど音楽。
床屋の仕事に関係ないっちゃ〜ないけども、コレでも私は、そこにかなり心血注いでいるのです。
能書きタラタラ、どうもすみません。
さてと、どうやら酷暑もひと段落したみたいだし、腹から声出して行きましょうかね。
アッチョンブリケ。

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