どこか別の世界へ

近頃、息子がヘッドフォンやレコードに興味を持ち出した。

ターンテーブルでピッチを早くしたり遅くしたりして、曲の雰囲気や歌い手の声が変化するのが面白いようだ。
もっぱら聴いているのは、ザ・ブルーハーツの3rdアルバム『トレイン・トレイン』で、特に好きなのが “青空” 。
ヘッドフォンで聴きながら、曲に合わせて歌っている。
三十年前、私が高校生のときに聴きまくっていたレコードを六歳の小学一年生が半ば陶酔気味に聴いている……
なんだかスペクタクルだ。
DJにも少し興味が湧いてきたようで、自分がやるなら一曲目はラモーンズの “電撃バップ” だなとのこと。
ふむ、なかなか分かっていらっしゃる
それなら確実に掴みはオッケーだ。
ココで息子は思いついた。
ヘッドフォンをつけてニンテンドースイッチは出来る?と言い出した。
もちろん出来るぜと言ったら、今すぐやるぜと鼻息荒くした。
ヘッドフォンを装着し、New スーパーマリオブラザーズ U デラックス を始めた途端、息子の嬌声が響く。
「うわースゲー!マリオの世界の中にいるみたい!」
その言葉になんだかグッと来てしまったのは何故だろう。
ヘッドフォンを付ければ、どこか別の世界に入れる……
そうなんだよ。
そうなんだよな〜
 

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