私が子供の頃『山口さんちのツトム君』という歌が流行った。
この歌は何故か何故だか私の心の奥に入り込んだようで、初めて聴いた幼稚園生だったときから四十数年ずっと、ふとした拍子に脳内再生され、それに合わせて口ずさんでしまう不思議な魅力に満ちた歌なのである。
幼馴染みの山口ツトム君がなんだか元気がない。遊ぼうと誘っても「あとで」とつれない返事。大事にしていた三輪車も庭でずぶ濡れ。翌日には元気になったかな「おはよう!」と呼んでも返事がない……どうしたのかな……
そんな歌なのだが、私は歌の後半を覚えてなくて、確か何で山口さんちのツトム君が元気なくなっちゃったのかが歌われていたはずだよな〜なんでだっけ?そうだ!ネットがあるじゃない!
そう思い立ち検索したらチンチンプイプイ。すっかり疑問は解けた。
ツトム君のママが田舎に帰ってしまってたから元気がなかったわけだ。そして歌の最後にはママが戻ってきて、ツトム君は元気を取り戻し歌い手の女の子に摘みたてのイチゴをお土産に持ってくるという甘酸っぱい結末で終わるのだ。
この歌を口ずさむと子供の頃にも甘酸っぱい思いになったのだが、オッサンになった今感じる甘酸っぱさはまた別のものになったのを感じる。
ママ、何で田舎にツトム君を置いて帰ってたのかな……甘酸っぱいぜ!
となってしまっているのだからオッサンになるっつーのは哀しい。
作詞作曲は、みなみらんぼうさん。同じく、らんぼうさんが作詞作曲した東京電力のCMで使われた『僕は三丁目の電柱です』という歌も大好きだった。そういえば、先日この曲を歌っていた山谷初男さんも亡くなってしまったな。何だかいろいろと切ない。時は流れるね。
よし。みなみらんぼうさんのアルバム、探してみよう。
画像は息子が着ていたパーカー。(と長友くんの受賞作品)とてもかっこ良くてお気に入りだったのだが、小さくなってしまった。いたしかたなし。
デザインをしてくれた友人の長友浩之くんが、第11回 “H”ADC 広島アートディレクターズクラブでグランプリを受賞した。勝手ながら、嬉しいしとても誇らしい気持ちに満たされている。長友くんのデザインって、優しくて温かくて丸いのよね。そこが好き。あ、その点がみなみらんぼうさんの歌とちょっと似ているかもな。
長友くん、あらためまして、受賞おめでとうございます!