明日はどっちだ

今朝。ぼんやりテレビを眺めていたら、インドネシアのラマレラ島の獲物をモリ一本で仕留める伝統漁を元ボクシング世界チャンプの内藤大助さんが挑戦するって番組をやっていた。

内藤さんが、島の長老に、なぜ今もまだ伝統漁にこだわるのか、もっと楽な方法があるのでは?と尋ねると長老がこう言っていた。

かつて島の貧しさを憂慮した国連が、捕鯨船を与えてくれたことがある。そしたら一日に三頭ものクジラを仕留めることが出来た。歓喜した。だがしかし捕鯨船に乗る連中は必要以上のクジラを獲り始めた。そんなに獲るとクジラがいなくなると忠告しても聞かなかった。しまいには、彼らは獲物を皆で分かち合うこともしなくなり、自分たちで独り占めするようになった……

どこかで聞いたことがあるような話に聞こえたのはなぜだろうなぜかしら。捕鯨船を与えた国連が悪いのか……それはちょっと違うと思う。これは詰まるところ「教育」なのではないか。

それを使うのは人間なわけで、力と能力を持っていても、それは人間の使い方次第でどうにでもなるわけで、ってことはそういう人間に力を与えちゃいけないわけで、だからそういう人間にならないようにするために必要なもの、それが「教育」なのではないかと。「教育」はもちろん大切だけど、さらにそこで得た知識をどう使うかが重要。正しい使い方が出来ることを、「知識」を「知恵」にまで昇華出来る能力のことを「教養」というのではないかと……

なんてことを考えてたら、頭が痛くなってきた。そういえば子供の頃「頭痛が痛い」なんてことを言ってたな。笑える。

子供といえば、七歳半の我が息子。その息子が今夢中になっている SLIPKNOT ってバンド。あまり小学生が聴かないようなラウドでヘビーでエキサイティングな音を奏でる、全員がマスクをかぶっている “闇のサーカス集団” と例えられるバンドだ。

一応言っておくが、これは私からの影響ではない。息子が自分で見つけ出したのだ。正直言うと、影響受けてみろ〜と今までいろいろな音楽を聴かせてみた。だがしかし、どれも息子は華麗にスルー。全力で空振りばかりだったところでの、いきなりの全く予想だにしてなかった、まさかの SLIPKNOT 。これには驚かされた

息子はその後もハートを震わせまくる音を次々見つけ出し、
「これカッコいいな!」
と自らのATフィールドをグイグイ広げていっている。それはもう痛快なぐらいに。

はてさて次は何に飛びつくのかな。またまた予想外想定外な方向にブッ飛ぶのか。その自由さ加減に惚れ惚れさせられる日々なのだ。

と思いきや、「ドラえもん」と「クレヨンしんちゃん」も大好きだし、すぐ泣くし、ワガママだし、甘ったれだし、息子は存分にちゃんと小学二年生でもある。ま、ラウドロックを聴く感性も子供ならではの無垢なものであるんだけどね。理屈じゃないんだよね。それがなんだか羨ましくてね。ホントもう憧れちゃうぜ。

さてと。明日はどっちだ。

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